国際資本市場協会(ICMA)のアセットマネジメント・投資協議会(AMIC)は3月18日、資産担保証券(ABS)でのESG情報開示の在り方を検討するアドホック・ワーキンググループを設置した。また同ワーキンググループは今回、EUでは、欧州銀行監督局(EBA)が11月1日までに欧州委員会に対し、ABSでのサステナブルファイナンス情報開示のフレームワークを提案することになっており、ICMAとして先行して重要論点を提示した。
今回の提示では、当局に検討を促す、機関投資家側からの重要論点を5つ示した。
- 担保資産に関し、標準化されたマテリアルなESGデータの開示:ABSの投資家が担保資産のESGデータにアクセスできるようにする
- 毎年マテリアルなESGリスクの報告を実施
- 市場参加者がESG指標を導入することへの支持
- 「グリーン」証券化指標やスタンダードの導入
- ストラクチャード・ファイナンス業界と当局との協働
今回の発表の背景には、EUのEUタクソノミー規則やサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)で設定しているKPIが、ABSでのESG情報開示には適さないという考え方がある。
AMICは今後、第2弾の活動として、自動車ローン担保証券、住宅ローン債権担保証券(RSBS)、ローン担保証券(CLO)の3つのサブ・アセットクラスに落とし込んだ主要KPIの特定作業を進める。
【参照ページ】ICMA AMIC statement on ESG transparency of Asset-Backed Securities