Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【オランダ】シェルとダウ、電気加熱式分解炉の実証プラントを2025年までに建設。CO2削減

 エネルギー世界大手蘭ロイヤル・ダッチ・シェルと化学世界大手米ダウは6月17日、電気加熱式分解炉の共同開発状況を報告。オランダ応用科学研究機構(TNO)および持続可能なプロセス・テクノロジー研究所(ISPT)が新たに共同開発プロジェクトに参画することと、2025年までに実証プラントを建設する計画を表明した。

 両社は、2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)が目標。同アクションもその一環。現在、石油化学の分解炉(クラッカー)は、化石燃料で加熱した蒸気を活用しているため、二酸化炭素排出量を排出してしまう。一方、電気加熱式クラッカーは、電気を熱エネルギーに転換し、加熱する方式。使用電力は再生可能ネルギーで調達する。

【参考】【アメリカ】ダウ、新サステナビリティ目標設定。CO2削減とサーキュラーエコノミーが柱(2020年6月24日)
【参考】【オランダ】シェル、2050年カーボンニュートラル宣言。Climate Action 100+がエンゲージメント(2020年4月17日)

 両社は2020年6月、電気加熱式分解炉の共同開発に合意。初年度は、現行の蒸気分解炉の電化と、長期視点での電気加熱式分解炉の開発を並行した。両社は、設計、金属工学、水素技術、数値流体力学に関する専門性を集約。コンセプトの絞り込み、二酸化炭素排出削減量の検証、特許の取得、電気加熱式蒸気分解炉の耐久性確認、サプライヤーとの連携強化を進める。オランダ政府からは、ミッション志向型研究・開発・イノベーション助成「MOOIスキーム」を通じ、350万ユーロ(約4.6億円)の補助金も獲得済み。

 新たに参画するTNOとISPTは、低炭素化に向けた専門性を提供。TNOは、高温熱交換器に関する専門性を有し、革新的な電化技術の特定を行う。ISPTは、化学業界の電力・インフラに関する革新的技術の統合を担う。

 電気加熱式クラッカーは、BASF、SABIC、リンデの3社連合も共同開発を進めている。

【参考】【国際】BASF、SABIC、リンデ、ナフサクラッカーの熱を再エネ電力調達する実証で提携(2021年3月26日)

【参照ページ】Dow and Shell demonstrate progress in joint technology development for lower CO2 emission crackers
【画像】Dow

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。