【韓国】大統領直属委員会、2030年のCO2削減を40%に引き上げ。石炭から再エネシフト鮮明

　韓国大統領直属の2050カーボンニュートラル委員会は10月18日、第2回全体会合を開催。2050年カーボンニュートラルのロードマップと、2030年の国別削減目標（NDC）を決定した。2030年の削減目標は、2018年度比で現在の26.3%減から、40%減へと大幅に引き上げた。最終的に閣議決定する。

【参考】【韓国】大統領、2050年カーボンニュートラル宣言。脱石炭・脱原発で再エネへ転換。サムスン物産も脱石炭火力決定（2020年10月29日）

　今回の決定では、カーボンニュートラル委員会の下部組織である総括企画委員会、8つの分科会・専門委員議論と社会各界の意見取りまとめて決定された。決して容易ではない目標としつつも、野心的な目標を定めた形。実際に、韓国の年平均縮小率は4.17％で、日本の3.56%、米国の2.81%、EUの1.98%より高い目標と誇った。

　ロードマップでは、石炭火力発電を縮小し、再生可能エネルギー発電を増やす。計画通りに行けば、2030年の石炭火力発電割合は現在の41.0%から21.8%にまで大幅に減少。再生可能エネルギー発電は、6.2%から30.2%と急進し、最も電源割合が高くなる。これにより、発電分野の排出量を44.4%削減する。

　輸送部門では37.8%削減。電気自動車（EV）と燃料電池自動車（FCV）を450万台にまで増やす。産業部門でも14.5%削減する。石油化学では原料転換、製鉄では、水素還元製鉄や高炉から電炉へシフトする。

【参照ページ】2050 탄소중립위원회 제2차 전체회의 개최

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所