中国IT大手アリババ傘下の先端技術開発組織「アリババ達摩院」は10月21日、クラウドベースの人工知能(AI)を活用した短期間の気象予測(ナウキャスティング)プラットフォームを、中国・国家気象センターと共同開発したと発表した。最大6時間後までの未来を予測する。中国のアリババ・クラウド利用者が使用可能。
同プラットフォームでは、気象衛星画像とレーダー反射率を効果的に抽出するための畳み込みニューラルネットワーク(CNN)モデルを実装。機械学習モデルで数分後の正確な気象を予測し、敵対的生成ネットワーク(GAN)で予測結果を高解像度画像で表示する。格子間隔は1km。情報は10分毎に更新される。
同社のナウキャスティングでは、降雨、風速の他、雷や嵐等の悪天候もモニタリング可能。天候に影響を受けやすい農業、物流・輸送、再生可能エネルギー等のセクターを狙う。農家では、タイムリーかつ正確な気象予測で穀物や畜産への悪影響を最小化、物流・輸送では、雨天時の効率的なルートの策定、再生可能エネルギーでは、より良い発電計画の策定に寄与する。
今回の人工知能(AI)を活用した気象予測は、予測に数時間を要する従来のGRAPES数値気象予測モデルと比べ、アウトパフォームすると説明。テクノロジー・イノベーションを通じ、環境課題の解決にコミットする。
中国・湖北省武漢市のぶどう農家では、すでに、土壌、湿度、日照等の周辺環境データを分析にアリババ・クラウドのIoTシステムを活用。安徽省の梨農家や海南省のパイナップル農家では、人工知能(AI)活用でデジタル農業化を進めている。
【参照ページ】Alibaba Nowcasting Delivers Precise Weather Predictions
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