シンガポール金融大手DBSは9月13日、投融資ポートフォリオのカーボンニュートラル化に向け、科学的根拠に基づくセクター毎の削減目標を設定したと発表した。同様のアクションは同社が東南アジアの金融機関で初。
同社は2021年10月、シンガポールの銀行で初めて、ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)に加盟。投融資ポートフォリオからの二酸化炭素排出量を2050年までに1.5℃目標に沿ってカーボンニュートラルを実現することや、カーボンオフセットで厳格な基準を設けることを宣言。自社事業では2022年にカーボンニュートラルを実現するとしていた。今回のセクター毎目標の設定もその一環。
今回の発表では、電力、石油・ガス、自動車、航空、海運、鉄鋼、不動産の7セクターで削減目標を設定。また、将来、食品・農業と化学の2セクターでもセクター目標の設定を計画していることも明らかにした。9セクターは、同社の融資残高の31%を占めている。削減目標設定では、国際エネルギー機関(IEA)の「NZEシナリオ」を基に、削減速度を定めた。
具体的には、石油・ガスセクターに関してはスコープ3まで含めた排出量での削減目標を設定。その他6セクターに関しては、原単位で目標を設定した。同社は2019年4月、石炭火力発電への新規融資を禁止済み。既存融資の残高も段階的に縮小することにコミットしている。一方、再生可能エネルギーへの融資残高は2020年の42億シンガポールドルから2021年には59億シンガポールドルへと伸長し、今後増やしていく考え。
【参照ページ】Singapore’s DBS first bank in Southeast Asia to announce landmark set of decarbonisation commitments
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