ノルウェー・グリーン鉄鋼ブラスター・グリーン・スチールと食品世界大手米カーギルのシンガポール金属子会社カーギル・メタルズは10月28日、北欧地域での化石燃料を一切使用せずに生産する鉄鋼「グリーン・スチール」の供給に関する覚書(MOU)を締結した。
グリーン・スチールは、低炭素型鉄鋼の俗称で、用語の使い方には異論もある。
【参考】【国際】ResponsibleSteel、低炭素だけでの「グリーン・スチール」標榜に警鐘。サステナビリティ全般を対象とすべき(2021年3月29日)
カーギルは、低炭素型鉄鋼の世界需要が今後、2021年の500万t以下から2030年には200万tに増加するとみている。特に欧州での需要は、自動車と建設部門に牽引され40万t近くに増加すると予測。市場の供給不足が懸念される。そこで、カーギルは、初期生産の迅速な開発を進め、グリーン・スチール・サプライチェーンの生産能力を段階的に拡大することを目指している。
カーギルは今回の提携で、原料調達、グループ全体が持つ海上輸送・物流能力、グリーン製品の開発、リスクマネジメント、融資資金を提供。ブラスター・グリーン・スチールは、再生可能エネルギーや二酸化炭素排出量削減に関する資本へのアクセス、地域別の事業機会や地域支援に関する知見を提供する。
両社は今後、最終的な技術選定、再生可能エネルギー電力へのアクセス、工場立地、製品構成の最終化に注力。資金調達等と並行し、持続可能なサプライチェーン構築を進める。
【参照ページ】Blastr Green Steel and Cargill Metals sign MOU for supply of green steel and to advance decarbonization of the ferrous supply chain
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