
グリーン水素生成用電解槽開発スタートアップ米Advanced Ionicsは8月15日、1,250万米ドル(約18億円)規模のシリーズA資金調達を完了したと発表した。同ラウンドのリード投資家は、エネルギー世界大手英BP傘下のBPベンチャーズ。他に、クリーンエナジー・ベンチャーズ、三菱重工業、GVPクライメート等が出資した。
Advanced Ionicsの電解槽の特徴は、余熱を有効活用することによる低コストの実現。従来の水をそのまま電気分解するアルカリ電解、AEM電解、PEM電解等の電解槽は、大量の電力を要し、1kgの水素生産で40kWhから50kWhの電力を消費する。さらに、電極材料に、プラチナ、イリジウム金属、特殊なポリマー等が必要となるため、コストが高くなる傾向にあった。
また、固体酸化物電解槽のような高温電解槽は、電力消費量を抑えることができるが、水蒸気を800℃程度にまで加熱するためのエネルギーが必要となっていた。さらに電極材料では高価なセラミックが必要となり、同様の高コストになりやすかった。
Advanced Ionicsの「シンバイオ電解」は、水蒸気にしてから電気分解するプロセスを採用する一方、100℃以上の高温状態では反応熱や余熱を有効活用。それにより水素1kg当たりの電力消費量を30kWhから35kWhに抑えることに成功した。また、電極材料に、高価な白金族金属、イリジウム、フッ素樹脂膜も不要。
今回調達した資金の使途は、シンバイオ電解の初期導入。同社はすでに、レプソル財団とともに、電解槽の有効性の実証プログラムも実施している。
【参照ページ】bp Leads $12.5 Million Series A Investment In Low-Cost Hydrogen Electrolyzer Innovator, Advanced Ionics
【画像】BP
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