
世界経済フォーラム(WEF)は12月10日、製造業のサプライチェーンの最新動向に関する報告書を発表した。調査対象の90%以上がサプライチェーンの多拠点化、地域化を進めているとした。
同報告書は、製造業のサプライチェーンの最新動向を調査し、生産拠点誘致のための各国の先進的な政策や取り組みをまとめて報告したもの。WEFがATカーニーと共同で、300名以上の世界の製造メーカーの役員と60人以上のコンサルタントを対象に調査を実施した。
調査対象の90%以上がサプライチェーンの地域化を優先しており、3分の2が異なる2つの地域から調達を実施していると報告。地政学的な混乱や環境、技術面での変化から、企業はサプライチェーンの見直しが求められていると答えた。
これまでは主にコストを優先して製造拠点が決定されていたが、デジタルファーストな業務モデルへの移行、持続可能性に対するより革新的なアプローチの採用、スキルと顧客価値への注力等、複数のトレンドに対応するための包括的なアプローチが採用されているとした。
同報告書では、企業が製造拠点を決定する際に優先する7つの要因を特定。7つの要因を、インフラ、エネルギーと資源、テクノロジー、労働力とスキル、規制と財政政策、地政学的リスク、ESGとし、それぞれ上位国の取り組みを紹介した。
(出所)WEF
各要因の上位3カ国は、
- インフラ:デンマーク、オランダ、シンガポール
- エネルギーと資源:チリ、オーストラリア、カナダ
- テクノロジー:米国、スイス、シンガポール
- 労働力とスキル:オーストラリア、アイルランド、サウジアラビア
- 規制と財政政策:シンガポール、スイス、カタール
- 地政学的リスク:アイルランド、フィンランド、デンマーク
- ESG:ノルウェー、デンマーク、スウェーデン
これらのトレンドは今後もサプライチェーンの見直しの意思決定に影響を与え、コスト、パフォーマンス、レジリエンス、持続可能性のトレードオフのバランスを取る意思決定を促進すると予測。生産拠点の魅力を高めるためには、官民が連携し政策、投資、生産体制を整える必要があると提唱した。
【参照ページ】New Report Introduces Seven Readiness Factors for Countries to Grow their Share of Global Supply Chains as 90% of Manufacturers Regionalize
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