
世界経済フォーラム(WEF)は1月16日、世界経済の見通しに関する報告書「チーフエコノミスト・アウトルック」の2025年1月版を発表した。
同報告書は、WEFのチーフエコノミスト・コミュニティでのアンケート結果をまとめたもの。調査対象の56%が2025年に世界経済の減速を予測。改善を予測している割合は17%にとどまり、主要地域での不確実性の高まりと、慎重な政策対応の必要性を指摘した。
地域別の結果では、米国が2025年に力強く成長すると予測した割合は44%となり、2024年8月の調査の15%から増加。欧州では、74%が弱い、もしくは非常に弱い成長と予測しており、3年連続で経済成長の見通しが最も弱い地域の1つとなった。中国は需要の低迷と生産性の低下から経済成長が鈍化すると予測されており、地域格差が大きい1年となる見通し。
(出所)WEF
同報告書は、2024年の米大統領選挙の重要性を強調しており、調査対象の61%が世界経済への影響は短期的な混乱ではなく、長期的な変化と回答。貿易、移民、規制緩和、財政政策、産業政策等の様々な分野で大きな変化が生じるとした。同時に、97%が公的債務水準の増加、94%がインフレ率の上昇を予測しており、変化に伴い生じるリスクも予測した。
同報告書では、世界経済の見通しが低迷しているだけではなく、世界の経済的な協調枠組みが揺らいでいると報告。回答者の94%は、今後3年間で商品貿易のさらなる分断化を予測。59%はサービス貿易も同様の傾向となると回答した。一方で、48%が世界の貿易量は増加すると回答している。
国家間の労働力については77%、技術及びデータ転送については65%が制約が強まると指摘。金融の分散化が進むと予測した割合は48%と低く、現代の経済において国境を超えた金融フローの重要性を反映した結果となった。
国内外の政治情勢の変化、サプライチェーンの再編、安全保障上の懸念は大きな問題であり、今後3年間で企業と消費者のコストが上昇し、インフレが加速する可能性がある。世界経済の分断化に対する企業の対応として、91%がサプライチェーンの再構築、90%が事業の地域化、79%がコア市場への注力等を挙げた。
【参照ページ】Economic Outlook for 2025 Weighed Down by Fragmentation, Debt and Political Uncertainty
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