
経済産業省は3月11日、石破茂首相が1月の施政方針演説で、エンターテイメント・コンテンツ産業の海外売上を2033年までに現状の4倍の20兆円へと拡大する目標を掲げたことに伴い、「10分野100のアクション」を提示した。
今回の施策は、経済産業省のエンタメ・クリエイティブ産業政策研究会でとりまとめた中間とりまとめによるもの。世界のコンテンツ市場は、2018年の120兆円から2027年に163兆円に成長するとの予測があり、すでに日本産業の海外売上では、エンターテイメント・コンテンツ産業が2023年で約5.8兆円で、半導体産業の5.5兆円や、鉄鋼産業の4.8兆円を上回る水準にまで拡大している。
産業の内訳では、2022年の実績で、ゲームが2.8兆円、アニメが1.5兆円、出版が3,200億円、映画・テレビ等の映像が1,310億円。音楽業界はデータが存在していない。エンターテイメント・コンテンツ産業の国内市場規模も13.1兆円程度。目標に掲げる20兆円という水準は、それを上回り、自動車産業の現状の海外売上21.6兆円に匹敵する水準となる。
今回、同研究会では、各種資料から計算した結果、2033年の海外売上ポテンシャルは13兆円から20兆円程度と推計。内訳では、ゲームが7.6兆円から11.8兆円、アニメを含む映像が4.3兆円から6.7兆円、出版が0.9兆円から1.4兆円、音楽が300億円から2,000億円とした。
同目標の達成に向けては、8つの不足課題として、「海外で「魅せる」機会(リアルイベントが不足)」「国内で「魅せる」拠点(地方創生、代表的拠点等)」「人材・制作能力(人材だけで無く、撮影制作能力も不足)」「新規技術・コンテンツの取込み(スタートアップ支援)」「海外勢との戦略的提携(撮影誘致、共同製作、国家間)」「収益分配(制作会社、クリエイター人材等)」「海賊版対策・正規版転換」「総合的な支援体制(まずは海外拠点支援)」を挙げた。
さらに、今回の中間取りまとめでは、ファッション、アート、デザイン、食、伝統工芸品、スポーツ観戦についても、「エンタメ・クリエイティブ産業」と位置づけ、同目標の達成に柔軟に算入していく考えも示した。
100のアクションの中身では、政府としての取組支援、理解醸成、関係省庁との連携、海外での発信強化等が並んでおり、過去の施策との変化はあまり感じられない。
【参照ページ】第7回 エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会
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