
国連食糧農業機関(FAO)は5月2日、世界食料価格指数「FAO食料価格指数」の4月統計を発表した。主要穀物、食肉、乳製品が価格がさらに上昇した。
同指数は、4月の1ヶ月平均で128.3となり、前月比1.0%、前年同月比で7.6%上昇した。同指数は、2022年にウクライナ戦争勃発で急騰し、2023年には落ち着きを見せたが、2024年1月以降、1年以上上昇を続けている。
品目群別では、穀物全体では4月に前月比1.2%上昇。そのうち小麦は、ロシアにおける輸出可能な供給量の逼迫により小幅上昇した。コメは高品種向けの需要が高まり上昇。トウモロコシは、米国で季節的な在庫逼迫があり上昇。さらに為替変動は世界市場の価格変動に影響を与え、さらに米国の関税政策が市場の不確実性を高めている。
食肉全体では、前月比3.2%上昇。豚肉を筆頭に全ての食肉カテゴリーで相場が上昇している。牛肉では、世界的な輸入需要が堅調に推移する中、特にオーストラリアとブラジルで上昇した。
乳製品全体でも、全別比2.4%上昇。前年同月比では22.9%上昇した。特にバターが高騰しており、欧州の在庫減少により史上最高値を更新した。
一方、植物油は、2.3%下落。だが、前年同月比では20.7%上昇しており、依然として高い。パーム油では、東南アジア主要生産国で季節的な増産があり、下落したが、大豆と菜種油は、世界的な旺盛な輸入需要を背景に上昇した。ヒマワリ油はほぼ横ばい。
またFAOは今回、穀物受給の2024年度の年間推定値を修正しつつ、2025年の新たな見通しも発表した。2025年度の世界の穀物利用量は2024年度比1.0%増の28億7,000万tとなる見込み。特に、中国とロシアでトウモロコシの飼料利用が増加し、アフリカ諸国ではコメ消費の増加すると見立てた。
2025年度の小麦生産量は前年並みの7億9,500万t。インドとパキスタンでは大幅な生産増となるが、北欧と近東では雨不足、米国では旱魃が懸念される。南欧と北アフリカは微増、カナダとロシアは横ばいの見通し。
穀物在庫の予想では、2025年のシーズン終了までに1.9%減少し、8億6,820万tにまで下がる。2025年度の世界の穀物在庫対消費比率は29.9%にまで下がった。
穀物貿易量では、4億7,860万tへと前年比6.8%減少。2020年度以来の低水準となる見通し。粗粒穀物の貿易量は、主に中国の需要減少とブラジルの輸出可能なトウモロコシ供給量の減少により、さらに急速に縮小する模様。コメの貿易量は、1.2%増の6,040万tで過去最高を更新する模様。
【参照ページ】FAO Food Price Index increases in April
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