
仏環境サービス大手スエズ、Airex Energy、Groupe Rémabecの3社は5月23日、カナダ初のバイオ炭量産プラント「Carbonity」の稼働を開始したと発表した。
バイオ炭は、長期的に土壌へ炭素を貯留する方法として、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のレポートでも効果的な対策技術と報告されている。農業では土壌改良剤として利用され、土壌再生や肥料の使用効率向上、生産量増加、節水等の効果がある。また、建築業界では、コンクリートやセメント等に添加することで、材料性能の向上や温室効果ガス排出量の削減に貢献する。
ススエズとAirex Energyは、2035年までに35万tのバイオ炭製造を目指しており、その一環として3社は2023年7月に同プラントの建設を発表。均等出資による合弁事業として設立された。ケベック州およびカナダ政府の支援も受けており、ケベック州は1,600万カナダドル(約17億円)以上の資金を提供した。
今回のスキームでは、Groupe Rémabecの林業事業から生じる年間約5.8万tのバイオマス残渣を原料とし、化石燃料を使用せずにバイオマス残渣を乾燥させることができるAirex Energyの特許技術「DryFX」と、効率的にバイオ炭を製造するための技術「CarbonFX」を用いてバイオ炭を生産。スエズは、有機廃棄物の回収やバイオ炭の製造等に関する知見を提供する。
稼働開始時点のバイオ炭生産量は年間1万tだが、2026年末までに3倍に拡張し、北米最大かつ世界最大級のバイオ炭プラントとなる見込み。フル稼働時の同製品の温室効果ガス吸収量は年間7.5万tで、First Climateがボランタリー市場でカーボンクレジットとして販売。マイクロソフトは2024年5月、同プラントから最初の3年間で3.6万tのバイオ炭カーボンクレジットを購入することを決定している。
【参照ページ】Inauguration of Carbonity, Canada's largest industrial-scale biochar plant: a concrete solution for soil regeneration and carbon sequestration
【参照ページ】Microsoft selects Carbonity carbon credits
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