
米アルファベット傘下のグーグルは6月30日、米核融合スタートアップのコモンウェルス・フュージョン・システムズ(CFS)との間で、同社の核融合原子力発電初号機となるARC発電所(設備容量400MW)から200MWの電力を調達する電力購入契約(PPA)を締結したと発表した。
CFSは、マサチューセッツ工科大学からスピンアウトする形で2018年に創業。ドーナツ状に配置された強力な高温超伝導磁石(HTS)を用いてプラズマを閉じ込めて制御し、融合反応が発生する条件を創出するトカマク技術を採用している。また同社の核融合発電機は小型化を実現していることも大きな特徴。
同社は現在、マサチューセッツ州デベンズで実証機「SPARC」の建設を進めている。SPARCは、2027年に世界初の商業的に実用可能な核融合エネルギー装置として、「ネットエネルギー生成(Q>1)」の閾値を達成する見通し。
グーグルは、同社のトカマク型核融合開発を後押しするため2021年に研究開発出資を実施。さらに今回、PPAの締結と同時に、増資も行っている。増資の詳細は非公表。
CFSは、SPARC建設の次段階として、バージニア州チェスターフィールド郡で商用核融合発電初号機となる「ARC発電所」の建設計画も進めており、グーグルのPPAはこちらが対象。2030年代前半に稼働開始を予定している。設備容量は400MWで、そのうち半分の200MWをグーグルがオフテイクする。発電コストは、非常に安価になる模様で、今後さらに技術が成熟し、部品コストが低下するにつれ、太陽光発電や風力発電と同等の競争力を持つ見込み。
【参照ページ】Google and Commonwealth Fusion Systems Sign Strategic Partnership
【参照ページ】Our latest bet on a fusion-powered future
【画像】CFS
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