
上海協力機構は9月1日、中国の天津市でサミットを開催。10カ国が出席し、天津宣言を採択した。
同サミットに出席したのは、中国、ロシア、ベラルーシ、インド、パキスタン、イラン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン。
天津宣言では、国際システムは、より公正で平等、かつ代表性の高い多極化の方向へ進化し、各国の独自の発展と互恵協力に新たな展望を開いていると評価。一方、地政学的対立が激化し、世界及び上海協力機構地域の安全と安定に対する脅威と課題となり、世界経済、特に国際貿易と金融市場は深刻な打撃を受けていると述べ、米トランプ政権の政策を暗に批判した。
また、2025年は第二次世界大戦勝利及び国連創設80周年にあたり、平和を愛する諸国が団結してナチズム、ファシズム、軍国主義を打倒することの重要性を確認。その上で国連を唯一無二の政府間組織として位置づけ、国連を重視していく外交姿勢を示した。この点についても、国連からの距離を置く米トランプ政権を暗に批判した。
具体的な内容では、人権と基本的自由を尊重し、人権問題におけるダブルスタンダードに反対し、人権保護を口実とした他国内政への干渉に反対すると表明。テロリズム、分離主義、過激主義、麻薬の不法取引、武器密輸等の越境組織犯罪に対する共同対策の深化を堅持することを再確認した。国連憲章、国際法規範、世界貿易機関(WTO)の原則・ルールに違反する経済措置には反対を伝えた。
さらに、環境政策では、環境保護と省エネルギーの原則に基づき、産業協力の展開、廃棄物の効果的管理、資源の効率的利用、省エネルギー、温室効果ガス排出量の削減および効率向上、クリーンエネルギーの発展等を含む持続可能な発展分野における交流協力を強化することを表明。環境保護、生物多様性の再生と保護、砂漠化・土地劣化・砂塵嵐の防止、山岳生態系の保護などの分野における協力の継続が必要とも指摘した。
加えて、インドを除く9カ国は、中国が提唱する「一帯一路」政策への支持をあらためて表明。「大ユーラシアパートナーシップ」構築のイニシアチブに留意し、上海協力機構、ユーラシア経済連合、ASEAN及びその他の関連国・多国間メカニズム間の対話を促進する意思を表明した。また今回の会合では、ラオスに対話パートナーの地位を与えることも決定した。
同サミットは、「未来10年発展戦略(2026—2035年)」も批准したが、詳細な内容は明らかになっていない。
【参照ページ】上海合作组织成员国元首理事会天津宣言
【画像】SCO
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