ビジネスの国連持続可能な開発目標(SDGs)推進国際NGOのWorld Benchmarking Alliance(WBA)は10月23日、世界水産関連大手30社のサステナビリティ・ランキング「シーフード・スチュワードシップ・インデックス・ランキング30」を発表した。水産企業をサステナビリティ観点で詳細にランキング化したのは初という。
水産物は世界的に取引されている食品の1つ。世界30億人、特に発展途上国の人々にとって重要な栄養源となっている。同業界は世界で数百万人の雇用を創出しており、数億人以上の生活を支えている。WBAは、水産企業を対象に「スチュワードシップ実践のガバナンスとマネジメント」「サプライチェーンのスチュワードシップ」「生態系」「人権と労働条件」「地域コミュニティ」の5領域について調査を行った。
ランキング首位は、ツナ世界最大手のタイ・ユニオン・グループ。同社は、ジョンウェストとチキンオブザシーブランドを傘下に持ち、環境および社会へのコミットメント、目標設定、活動の情報開示が評価された。2位はサーモン養殖会社ノルウェーMowi(旧Marine Harvest)。同社は、透明性の観点では最高評価を獲得した。3位はエビ生産世界大手タイのCharoen Pokphand Foods。
その他上位10社は欧州を中心とした先進国企業が占める結果となった。また11位から20位は欧州、北米、アジア等が幅広い地域に拠点を置く企業がランクイン。日本は6社が分析対象となり、三菱商事(8位)日本水産(17位)、丸紅(20位)、マルハニチロ(22位)、極洋(23位)、横浜冷凍(29位)。三菱商事以外は、低位に甘んじた。
WBAは、先進企業には、サステナビリティ戦略、サステナビリティ調達ポリシー、人権ポリシーのレベルが高い傾向にあるとした。
【参照ページ】WBA launches first of its kind global benchmark ranking seafood companies on their UN SDG impact
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