Appleなど、アメリカ・カリフォルニア州を拠点にしている120社以上の企業は、気候変動がもたらすビジネスチャンスを掴むため、連邦議会議員と州議会議員に対して行動を要求する宣言「気候宣言」に署名した。他に署名した企業は、太陽光発電設備を提供するSolarCityやSungevity、バイオ燃料を手がけるSapphire Energy、エコハウスメーカーのKB Homeの他、温室効果ガス排出量削減に取り組むサンディエゴ国際空港なども名を連ねた。
気候宣言は、サステナビリティーに関する総研であるCeresが仕掛け人。すでに、全米で800社が署名しており、その中には、GM、ユニリーバ―、GAP、eBayなど錚々たる企業が参加している。今回、カリフォルニア州の企業が多数参加したことで、署名宣言の政治力は大きく増す形となった。
カリフォルニア州は、2013年に大規模の干ばつ被害に直面し、またAB32という気候変動に関する州法をいち早く整備するなど、環境に対する意識が非常に高い。同州は再生エネルギーの開発において、2012年も太陽光発電産業で43,700人以上の雇用(アメリカにおける同産業の雇3分の1に当たる)を、風力発電において7,000人以上の雇用を生むなど、再生可能エネルギーの分野でアメリカ合衆国を牽引している。2013年には、屋上太陽光パネルの設置量が1000MWから2000MWへと倍増。州政府が強力に推し進めるエネルギー効率プログラムの影響もあり、経済活動が活発な州でありながら、人口一人当りのエネルギー消費量は全米48位と極めて少ない。
今回、署名に及んだカリフォルニア州の企業は、カリフォルニア州のエコ推進姿勢を評価し、再生可能エネルギー関連事業が大きく発展する土壌ができたことを誇りに感じてる。いずれの企業も、再生可能エネルギーが大きな収益事業になると信じ、連邦政府に対しても大きな変革と後押しを求めている。環境に対する意識が薄い思われているアメリカだが、営利企業からエコ推進の狼煙が上がっている。
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