循環型経済への移行を推進している英国のエレン・マッカーサー財団は11月4日、同財団のグローバル・パートナーに、新たにスウェーデンのアパレル大手、H&Mが加わることを発表した。今回の提携は米国サンフランシスコで開催されたBSR 2015カンファレンスの中で発表された。
今回の提携は、循環型ファッションの実現に向け、業界の先頭に立ってイノベーションに取り組んでいるH&Mのコミットメントの一環でもある。現在、同財団のグローバル・パートナーにはシスコ、グーグル、キングフィッシャー、フィリップス、ルノー、ユニリーバの6社が名を連ねている。
グローバル・パートナーの各社はエレン・マッカーサー財団と密接に提携しながら各事業領域において循環型経済への移行を推進する役割を担っている。今後、H&Mはアパレル小売世界最大手企業として同業界における繊維の循環型利用を推進していく。また、財団と協働しながら、店舗の環境フットプリントも含めて事業運営およびインフラ設備のあらゆる側面に渡って循環型経済思考の適用方法を模索していく予定だ。
なお、H&Mはエレン・マッカーサー財団が運営している循環型経済の実現および新たな機会創出に向けたイノベーションプログラム、"Circular Economy 100"の既存会員企業でもあり、今後はグローバル・パートナーとして更に財団との連携を深めていく。
エレン・マッカーサー財団は、紙産業もアパレル産業も原料は同じ繊維だが、紙産業は既にリサイクルの取り組みに長きに渡って取り組んできたことを考えれば、アパレル産業も紙産業の方法を模倣して高品質な繊維の循環型生産モデルを実現する余地は大いにあるとしている。
H&Mは今年の8月、"Close the Loop(ループを閉じる)"と題してリサイクル繊維を用いて制作したサステナブル・ファッションのコレクションを発表し、動画とともに話題を呼んでいた。
今回のエレン・マッカーサー財団との提携により、業界のリーディングカンパニーとして循環型ファッションを推進してきたH&Mの取り組みは今後さらに加速することが期待される。
【参照リリース】The Ellen MacArthur Foundation announces H&M as a Global Partner
【企業サイト】H&M
【団体サイト】Ellen MacArthur Foundation
(※写真提供:JuliusKielaitis / Shutterstock.com)
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