【国際】環境NGOのRAN等、東南アジア熱帯雨林伐採に資金提供する金融機関を公表。みずほFGが世界3位 2016/09/22 最新ニュース

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 国際環境NGOのRainforest Action Network(RAN)、TuKインドネシア、プロフンドの3団体は9月5日、拡大するアジア太平洋での熱帯雨林破壊に警鐘を鳴らすため、東南アジアの熱帯雨林破壊に関与しているとみられるパーム油、パルプ・紙、ゴム、熱帯材産業に従事する主要50社を特定し、それら企業へ投融資している世界の金融機関27社の投融資額ランキング「Forests & Finance」を発表した。調査では、2010年から2015年の間に、融資または証券引受業務で少なくとも380億米ドルがこららの企業に渡り、東南アジアの熱帯雨林に影響を与えていることがわかった。融資または証券引受額に関しては、金融データベースであるThomson EIKONとBloomberg、及び金融機関が自主的に開示している情報を独自に集計した。

 発表されたランキングでは、マレーシアの銀行であるMalayan BankingとCIMBが1位と2位に付き、3位は日本のみずほフィナンシャルグループだった。その後、4位英HSBC、5位シンガポールのDBS、6位中国の中国建設銀行、7位シンガポールのOCB、8位英スタンダード・チャータード、9位米JPモルガン・チェース、10位中国の中国工商銀行。邦銀では13位に三菱UFJフィナンシャル・グループ、17位に三井住友フィナンシャルグループが入った。

 また発表で特定された東南アジアの熱帯雨林関連事業50社の中には、日本の丸紅、伊藤忠商事、王子ホールディングス、住友林業、住友商事が含まれている。発表主体であるRANは、「丸紅と住友林業によるプランテーション事業は地域社会との紛争や貴重な熱帯林の破壊をもたらしてい(る)」と指摘している。

 Forests & Financeのサイトでは、金融機関からの資金提供が森林や地域社会に与える影響を実証するケーススタディも掲載されており、各金融機関のESGリスクについても独自の評価を行った。RANによると、日本の三大メガバンクグループがいずれも資金提供をしているインドフード(Indofood)社は、児童労働を含む深刻な労働違反が指摘されているという。また、王子ホールディングスの関連会社であるコリンティガ・フタニ社(PT Korintiga Hutani)は焼き畑農法のための違法熱帯雨林火災に関与しているとし、さらに三井住友フィナンシャルグループは同社に対する主要な資金提供者であるという。RANは、日本の三大メガバンクグループはいずれも森林部門のESGリスクに対処する方針が無く、欧米主要銀行に比べ方針評価の項目で低い得点となったという。

 RANはこれまで熱帯雨林保護の分野で欧米の金融機関のアクションを変えてきた大きな実績がある。とりわけ有名なのは石炭採掘の分野で、2000年代後半から欧米主要銀行に対して深刻な環境破壊をもたらす石炭採掘(特にマウンテントップ・リムーバル方式)を行う採掘事業者の問題を取り上げ、その事業者に投融資を行う金融機関を公表してきた。RANの強い働きかけの結果、RANに指摘された欧米主要銀行のほとんどは、今や石炭採掘事業に対する投融資ポリシーを企業として制定するようになっている。今年からパーム油、パルプ・紙、ゴム、熱帯材分野での実態公表も始まり、金融機関に対する世界的なアドボカシーになりそうだ。

【参照ページ】First of its Kind Online Platform Reveals the Banks and Investors Financing Companies Linked to Tropical Forest Loss in Southeast Asia
【参照ページ】GPIFのESGリスク-3メガバンクの融資先の森林破壊と人権侵害発表サイト
【ランキング】Forests & Finance

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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