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【国際】GRI、オーストラリアとASEANの資源採掘事業者サステナビリティ情報開示状況をレポート

extractives

 国際的なサステナビリティ報告基準策定のGRIは9月6日、オーストラリアとASEAN地域における資源採掘産業の情報開示状況に関するレポートを発表した。GRIは、資源採掘産業を背系的な経済成長と多次元のサステナビリティの観点から重要なセクターだと位置づけており、とりわけアジア太平洋地域の資源採掘産業に注目している。今回のレポート発表では、オーストラリアのレポートではEY Australiaが、ASEAN地域のレポートではCSR Asiaが分析を担った。
 
 EY Australiaのレポートでは、GRIの報告フレームワークがオーストラリアの資源採掘産業全体で利用されており、企業が課題を効率的に管理するツールとして機能していると評価。しかしながら、現状の課題として、気候変動がもたらす金融リスク、特に従業員やサプライヤーにおける人権、納税透明性、地域コミュニティへの影響を測定するための手法、の分野において情報開示の改善が望まれるとしている。EY Australiaは調査を実施するにあたり、採掘、金属、石油、ガス関連に従事する119社のサステナビリティ報告、ステークホルダーからのフィードバック、NGOやメディア等が指摘する問題等を分析した。調査の総括としては、より多くの資源採掘事業者がサステナビリティ報告を行うようになってきているが、さらなる情報開示の改善が不可欠だとした。特に、新規報告事業者への支援、情報開示の境界(バウンダリー)の明確化、ケーススタディの共有などが重要だとした。

 CSR Asiaのレポートでは、ASEAN10各国のサステナビリティ報告の現状について、政策と規制、自発的期待、政府インセンティブの3つの観点から分析を行った。分析からは、ASEAN企業の58%がESG関連情報の開示を行っており、金属採掘事業者のほうが化石燃料採掘事業者よりも開示に積極的である統計を示した。情報開示が進んでいる背景としては、環境アセスメントや環境・社会アセスメントが法整備化されている点を挙げた。国ごとの開示状況では、インドネシアの金属採掘事業者が最も開示に積極的だとし、化石燃料採掘事業者ではタイ、マレーシア、インドネシアの企業が比較的積極的だとした。今後は生物多様性などまだ開示の重要度が認識されていない分野での情報開示が必要となるとまとめた。

【参照ページ】Key sustainability challenges in the Australian and ASEAN extractives sector revealed
【レポート】Extractives sector reporting in Australia
【レポート】Sustainability Disclosure in ASEAN -The ASEAN Extractive Sector

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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