【フランス】パリ・ユーロプレイス、パリの国際的なグリーン金融都市化に向けた提言発表 2016/11/18 最新ニュース

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 フランスの企業、金融機関、政府当局などが加盟する機関、パリ・ユーロプレイスの「パリ・グリーンサステナブル金融イニシアチブ」委員会は11月2日、パリがグリーン金融分野において主導権を握るための提言をまとめたレポートを発表した。パリ・ユーロプレイスは、パリの金融市場活性化のために1993年に設立された組織で、創設メンバーはフランス銀行(フランスの中央銀行)、預金供託金庫、パリ=イル・ド・フランス地方商工会議所、イル・ド・フランス州議会、パリ市、ユーロネクスト、ユーロクリアだが、現在はフランスを代表する企業や金融機関など数百社が加盟している。「パリ・グリーンサステナブル金融イニシアチブ」委員会は、パリの経済界がグリーン金融において国際的な主導権をとることを促進することを目的として2016年の5月に発足した。

 G20サミットのグリーンファイナンススタディグループの報告書によると、グリーン金融は進展を見せているものの、環境に関わる銀行の融資の割合は限りなく小さいという。世界的に見ても証券のうちグリーンボンドが占める割合は1%に満たず、同様に、世界の機関投資家がもつ資産のうちグリーンインフラ(環境配慮したインフラ)が占める割合も1%に満たない。その中で今回発表されたレポートは、グリーン金融を発展させるためには、数兆ユーロの投資を伴う大規模な資本の再配置が必要となると分析した。その目標達成のため、金融セクターが2008年の金融危機後に始まったグリーン投資行動を加速する必要があると提言。グリーン金融商品の品質情報の標準化、長期にわたるグリーン金融の導入件数の増加、サステナブル投資のリスクの正確な査定、企業や投資家にとってのサステナブル投資の魅力向上といった課題に取り組む必要があるとまとめた。このように、金融市場では、生き残り競争にかけてサステナブル投資という新たなテーマが加わっており、今回のレポートでは、金融都市パリをさらに強くするための15の提言を行った。

【参考】フランス「エネルギー転換法」の内容 〜原発削減、気候変動情報開示、プラスチック製品・売れ残り食品廃棄禁止〜

商品とノウハウの質の向上

ノウハウの強化

1. グリーン金融の基準に基づいて金融市場を分類し、グリーン金融のグローバルインデックスを作成するためのプロジェクトを開始する
2. グリーン金融に関する調査とイノベーションに特化した常設の作業部会を設立する
3. 「ファイナンス・イノベーション・クラスター」においてグリーン金融を優先度の高い領域に設定する

既存のノウハウの活用

4. エネルギー転換法第173条を具現化する「炭素情報開示イニシアチブ」を作成する
5. グリーンインフラストラクチャーへの融資システムを開発するための研究を開始する
6. 革新的なグリーン金融商品の研究を開始する

官民の相互作用を強化

7. グリーン金融の基準と実施要綱を定義するための常設の作業部会を設立する
8. グリーン金融の障壁を取り除くために官公庁に提言を行う
9. 政府当局との意見交換を続行する

ヨーロッパおよび国際的な影響の拡散を加速

知名度の強化

10. 戦略とPRを用いグリーン金融分野での共通ブランドを確立する。最初のステップとして、COP開催国の金融市場と協働し共通ブランドのもとで、Climate Finance Dayを開催する。
11. 欧州機関や国際機関に「パリ・グリーンサステナブル金融イニシアチブ」の代表団を送る

パリの金融市場に行動に要する資源を提供

12. 年に一度「パリ・グリーンサステナブル金融イニシアチブ」の委員長を任命する
13. 企業、金融セクター、市民社会、国際機関や調査機関の代表者に参加を求める
14. 他のヨーロッパの金融市場や機関と相互作用を強化し相補を試みる研究を2017年までに開始する
15. 先に述べた目標を達成するために、「パリ・グリーンサステナブル金融イニシアチブ」予算を設定し実行する

【参照ページ】The Paris Marketplace’s “GREEN AND SUSTAINABLE FINANCE INITIATIVE” 15 Paris EUROPLACE proposals

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