ベトナム首都ハノイ市政府は7月4日、2030年までに自動二輪車の走行を全面的に禁止することを決めた。自動二輪車走行が、大気汚染や渋滞の大きな原因になっているとして、ハノイ市議会の役割を果たす人民評議会議員96人のうち、95人が賛成に回った。
ハノイでは二輪車が最も一般的な交通手段となっており、街には二輪車が溢れかえっている。さらにハノイ市域は人口増加が激しく、市政府は今後3年間でハノイ市域の二輪車は600万台にまで増加すると見立てている。市政府は二輪車走行を全面禁止する替わりに、今後公共交通手段などの整備を進めていく。
しかし、二輪車は市民の生活に大きく定着しているため、実現は難しいという懐疑的な見方を示す人も少なくない。2030年まで13年間あり、それまでの市政府のインフラ整備対応手腕が問われることになる。
都市部での渋滞や大気汚染は、新興国共通の課題となっている。とりわけ、価格的に手が届きやすい二輪車は普及しやすい傾向にある。二輪車規制をどう実現していけるのか。ハノイの決定は、他の新興国にとっても大きな試金石となる。
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