【国際】CDP、世界都市の水インフラ強化に約1兆円必要と分析。今後さらに増える可能性大 2017/09/20 最新ニュース

 企業に気候変動情報開示を求める国際的な機関投資家イニシアチブでNGOのCDPは8月29日、都市の水管理に関する新たな報告書「Who’s tackling urban water challenges」を発表し、都市の水管理分野では95億米ドル(約1兆円)の顕在化した投資需要があると報告した。同報告書の作成にあたり、インフラ世界大手AECOMが協力、ブルームバーグ・フィランソロピーが資金提供した。

 同報告書は、世界569都市と1,432社から質問票の回答を収集し、気候変動や人口増加が水管理分野に大きな課題を突きつけていることを明らかにしていた。とりわけ、気候変動による水供給にリスクが生じるとした都市自治体の回答は、アジア・オセアニア地域が84%と最多。アフリカでも80%、中南米で75%、北米でも63%だった。水管理について比較的取組が早い欧州では34%だった。企業でも、事業が水リスクに晒されているとした回答は、アフリカが76%と最多。それ以外は、アジア・オセアニア43%、北米42%、欧州41%、中南米40%とほぼ横並びだった。

 水リスクの内容では、水ストレス・希少性と回答したのが196都市で最多。極めて深刻なリスクとなると答えたのが80%で、現在すでに困難に直面していると答えたところも59%と多かった。また、水質悪化と回答したのが132都市、洪水が103都市だった。企業からの回答でも、現在、工場停止等、水に関する影響がすでに140億米ドル(約1.6兆円)出ている。

 水インフラ強化に向けて、現在62%の都市がプロジェクトを開始しており、80都市合計で95億米ドルの資金が必要となっている。その中でも、プロジェクト資金ニーズは中南米が67億米ドルで最大。例えば、エクアドルの首都キトでは水力発電所や河川の汚染対策に8億米ドルが必要となっている。次いで、北米27億米ドル、アジア・オセアニア0.3億米ドル、欧州0.2億米ドル、アフリカ0.06億米ドルの順。CDPの報告書からは、中南米では資金需要がすでに顕在化しているものの、アジア・オセアニアやアフリカでも今後大きな資金需要とが生まれると考えられる。

【参照ページ】US$9.5 billion city water projects open for investment
【報告】Who’s tackling urban water challenges?

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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