米トランプ大統領は12月12日、包括的な防衛政策法案「2018年国防権限法」に署名し同法が成立した。同法ではロシアのカスペルスキー製ソフトウェアを連邦政府機関が使用することを禁止する内容が盛り込まれている。トランプ大統領は今年9月、連邦政府機関に対し90日間以内にカスペルスキー製ソフトウェアを削除することを命ずる大統領令「Binding Operational Directive 17-01」を布告。今回の法案にはそれを強化する規定が盛り込まれていた。
米国では、2016年の大統領選挙にロシアからの干渉があったとする報道や、ロシアからのサイバーセキュリティ侵害に関する懸念が強まっており、ロシア政府との関係性を指摘されているカスペルスキー製製品に対する懸念が高まっていた。とりわけカスペルスキーはセキュリティ関連の商品が強いため、危惧する声が強い。
同法は1634条で、全ての連邦政府機関は、カスペルスキー、カスペルスキーの管轄下にある企業、カスペルスキーが株式の過半数を持つ企業が開発した全てのソフトウェアやハードウェアの利用を禁止した。
これに対しカスペルスキーは12月18日、同社製品を狙い撃ちして使用を禁止する決定は憲法違反だとし、行政手続法に基づき連邦裁判所に意義を申し立てた。
【参照ページ】Kaspersky Lab、米国土安全保障省の禁止措置に異議申し立て
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