グリーンボンド・ガイドライン策定の国際NGOの英CBI(気候債券イニシアチブ)は3月27日、グリーンボンド国債の発行解説レポート「Soverign Green Bond Principles」を発行した。同レポートには、過去に発行されたグリーンボンド国債を分析し、今後発行する国に向けてのアドバイスを提示している。
これまでにグリーンボンド国債を発行した国は、ポーランド、フランス、フィジー、ナイジェリア、インドネシア、ベルギーの6ヶ国。今回の報告書では、このうちインドネシアを除く5ヶ国での状況を分析した。また、グリーンボンド地方債を発行したオーストラリア・ビクトリア州、独ノルトライン=ヴェストファーレン州、米カリフォルニア州、仏イル=ド=フランス地域圏の分析も行った。
同レポートは、各国がグリーンボンド国債を発行した狙いとして、7つを挙げた。
- 戦略的協働:グリーンボンド発行準備を通じて政府内の各部局の政策調整をスムーズ化
- 投資家ダイバーシティ:これまでとは異なる投資家の獲得
- 価格メリット:国債発行時の条件向上
- ブランディング:評判向上
- グリーン金融市場創造:国内でのグリーンファイナンス市場の活性化
- 民間資金動員:環境分野に民間資金を呼び込み
- 国際的リーダーシップ:発行経験を踏まえて各国への指導的地位を獲得
また、グリーンボンド国債の発行手順として7つのステップをまとめた。
- 政府内ステークホルダー・エンゲージメント:各省庁及び各大臣との目的調整。時には政府外関係者とも
- グリーンボンド・フレームワークの確立
- 使途として用いる政策の特定
- 第三者評価機関によるセカンドオピニオン獲得
- グリーンボンド発行
- モニタリングと報告
- 継続的な発行
【参照ページ】Sovereign GBs, Case Studies from 2017/18:The 7 Steps to Issuance:New Climate Bonds Paper
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