【日本】政府、気候変動適応計画を閣議決定。企業、国民にも適応への基本的役割を設定 2018/11/29 最新ニュース

 日本政府は11月27日、気候変動適応法に基づく気候変動適応計画を閣議決定した。また環境省は同日、事前に9月19日から10月18日まで実施した気候変動適応計画案に対するパブリックコメントの結果も公表した。同法は、政府に対し気候変動適応計画を策定することを義務化。地方自治体に対しては、地域気候変動適応計画策定の努力義務を課している。

 同計画は、2017年11月に閣議決定された「気候変動の影響への適応計画」を考慮しつつ、気候変動適応に関する施策の目標、計画期間、関係者の基本的役割、基本戦略、進捗管理等、及び気候変動適応に関する各分野の施策を記したもの。分野としては、「農業、森林・林業、水産業」「水環境・水資源」「自然生態系」「自然災害・沿岸域」「健康」「産業・経済活動」「国民生活・都市生活」の7つを設定した。同計画は、今後概ね5年毎に施策を見直す。

 今回の計画の特徴は、気候変動適応計画の担い手として、政府、地方公共団体、事業者、国民のそれぞれの役割を明確化。事業者には、事業に応じた適応の推進と適応ビジネスの推進が、国民には適応行動の実施と適応施策への協力が設定された。また同法の下で、気候変動適応の情報基盤を整備し、地方公共団体等の技術的援助を行うものとして国立環境研究所を位置づけた。国立環境研究所は、12月1日に「気候変動適応センター」を設立する。実施に向けた省庁関連系では、「気候変動適応推進会議」を設け環境省が議長を務める。

 政府は、これまでも環境省がとりまとめる「気候変動の影響への適応に関する関係府省庁連絡会議」で「気候変動の影響への適応計画」を策定し、閣議決定をしてきたが、同法ができたことで法定計画に格上げされた。各省庁は、56の施策群に対し、取り組むべき全291のアクションを設定し、274アクションについてはすでに具体的な指標も設定されている。

 気候変動への適応に向けては、英国等では数年前から、政府や産業界に適応計画の策定を義務付けるなど動きが先行している。日本では、ようやく法定計画の基盤づくりができたが、中央政府にしか依然として策定義務がないなど、適応への遅れが目立ってきている。

【参照ページ】気候変動適応計画の閣議決定及び意見募集(パブリックコメント)の結果について
【参照ページ】「気候変動の影響への適応計画の平成29年度施策フォローアップ報告書」の取りまとめについて
【機関サイト】気候変動適応情報プラットフォーム

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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