英ビジネス・エネルギー・産業戦略省は7月2日、「グリーンファイナンス戦略」を発表した。英国では、シティ・オブ・ロンドン自治体(シティ・オブ・ロンドン・コーポレーション)のグリーンファイナンス・イニシアチブ(GFI)が2018年4月、ロンドンを世界のグリーンファイナンスの中心にするための英政府への提言レポート「Accelerating Green Finance」を発表。それを受け、英政府は、グリーンファイナンス戦略をとりまとめた。
【参考】【イギリス】シティのグリーンファイナンス・タスクフォース、英政府への提言書発表(2018年4月25日)
英政府は、グリーンファイナンスを、環境問題対策と、経済成長及び英国企業競争力の向上の双方にとってメリットがあるものととらえている。今回の戦略では、投融資判断において気候変動等の環境ファクターを考慮する「Greening Finance」、環境インパクトの大きい領域に積極投融資する「Financing Green」、英国をグリーンファイナンスでの世界の中心とし国内外の新規需要をとりにいく「Capturing the Opportunity」の3つを柱に据えた。
「Greening Finance」では、2022年までに全英国上場企業と主要アセットオーナーは気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ガイドラインに基づく情報開示を期待と言及。政府当局が連携し、企業と金融機関の情報開示を活発化していくとした。中央銀行・金融当局ネットワーク「気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク(NGFS)」でも中心的役割を果たし、国際的にもTCFDに基づく情報開示を推進していく。
「Financing Green」では、長期的な投資促進での障壁となる政策不安定性を克服するため、長期的な政策フレームワークを制定。25年間の環境プランを法制化する考えを示した。
英政府は今回の戦略に基づき、2020年末までにTCFD情報開示の進捗状況をレビュー。また3本柱すべての状況についても2022年にレビューする。
【参照ページ】Green finance
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