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【デンマーク】国会、CO2を2030年までに70%削減する気候法制定。政府は洋上風力10GW新設計画発表

 デンマーク国会は12月6日、2030年までに二酸化炭素排出量を1990年比70%削減し、2050年までにネット排出量をゼロにする「カーボンニュートラル」を実現することを法定目標とした気候法案を可決。実質的に同法が成立した。

 同法は、5年毎に、10年先を見据えた短期目標を政府が策定することも義務化。最初の目標は2020年に、2030年を見据えた2025年目標が設定される。設定された短期目標も法的拘束力を持つ。また、専門家が委員を務める政府の独立機関、気候変動会議に対し、毎年政府の目標達成義務の履行状況を評価し、提言する権限を付与した。気候変動会議は、今回の新法により、独立性が向上。委員の数を8人まで拡大し、委員長を委員で選べるようにした。また委員の予算も倍増する。

 また同法は、気候・エネルギー・電力相が毎年9月、短期及び長期の法定削減目標を達成するためのアクションプランを発表することも義務化した。また、同相に対し、毎年、国会の特別査問会議に出席し、議会からの査問を受けることも義務化された。

 一方、同法による経済への悪影響の可能性も考慮し、デンマーク政府の削減政策がデンマークの輸入や消費に与える影響をまとめた特別報告書を政府が作成することも盛り込んだ。また、政府が、国際的な気候変動政策に貢献していくため、外交、開発援助、貿易に関する政策の戦略を毎年発表することも定めた。

 同省のダン・ヨルゲンセン大臣は12月10日、洋上に発電島を1つまたは複数建設する計画し、洋上風力発電を10GW以上建設する計画を発表した。デンマークは2018年、風力発電だけで電力の41%を発電したが、さらに割合を高めにいく。建設コストは、2,000億デンマーククローネ(約3.3兆円)から3,000億デンマーククローネ(4.9兆円)と試算し、全て民間の投資家からの投資で実施していく考えを示した。政府予算からは、2020年の財政法の中で、電力島の事前調査と蓄電・変電技術の開発のために6,500万デンマーククローネ(約10億円)を用意する。

【参照ページ】Bred aftale om ambitiøs og bindende klimalov
【参照ページ】Regeringen tager første skridt til etablering af energi-ø

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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