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【マレーシア】メイバンク、CIMB、RHBら3社、脱石炭潮流に逆行。BNM勧告無視、国際NGOも批判

 国際環境NGOのFriends of the Earth(FoE)のオーストラリア支部Friends of the Earth(FoE)Australiaが展開するプロジェクト「Market Forces」は2月17日、気候変動リスクやレピュテーションリスクを背景に他行が脱石炭を進める一方、マレーシア銀行大手メイバンク、CIMB、RHBが、石炭火力発電事業に対し、継続的に多額の融資及び債券引受を行っているとして批判した。

 Market Forcesは、エネルギー・インフラ金融データサービス大手IJGlobalが管理するプロジェクトファイナンス、コーポレートファイナンス、発行市場での資金調達、融資、資産取得等の取引情報2.8万件以上を参照。2010年1月1日から2019年12月31日までに、CIMB、メイバンク、RHBのいずれか1社以上が、電力・採掘・輸送を含む石炭火力発電セクターへの49億米ドルの融資、または債券購入を行ったと指摘した。その他にも石炭火力セクターに対し、CIMB26億米ドル、メイバンク18億米ドル、RHB4.35億米ドルの資金提供を行ったと見られる。

 世界の金融セクターのトレンドとしては、気候変動を課題視しており、2019年10月時点で主要国際銀行45社は、石炭火力セクターへのファイナンスを制限。一般炭プロジェクトの新規開発を計画する企業への投資引き揚げを含む、石炭火力の完全停止を決めた仏銀行大手クレディ・アグリコルや、2019年、石炭火力発電への新規ファイナンス禁止を発表したシンガポール銀行大手DBS(星展银行)、UOB(大华银行)、OCBC(華僑銀行)を好事例として挙げた。

【参考】【シンガポール】銀行大手OCBCとDBS、石炭火力発電への新規ファイナンス禁止発表(2019年4月19日)

 マレーシア国立銀行(BNM)によると、気候変動リスクを認識し、各行に対応を促したものの、インドネシアにおける設備容量2,000MWの石炭火力発電所設立プロジェクトjawa-9およびjawa-10へのファイナンスを検討しているCIMBとメイバンクの方針には、依然変化が見られないという。同プロジェクトは、同国民の健康を害し、ジャカルタや周辺地域の大気汚染を増加させることが危惧されるだけでなく、稼働期間中4,700人以上の早死を引き起こすと推定される。

 Market Forcesは、jawa-9およびjawa-10プロジェクトからの即時撤退を要請すると共に、CIMB、RHB、メイバンクに対し、石炭火力セクターを投資除外する方針の策定やパリ協定に則した化石燃料エクスポージャーの削減目標の設定を求めた。また、マレーシア国立銀行(BNM)に対しては、同行の勧告があっても対応姿勢を示さない場合、規制を行うべきだとした。

【参照ページ】MALAYSIAN BANKS’ DIRTY HABIT

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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