英スコットランド蒸留酒造Arbikieは2月19日、世界初のカーボンネガティブを実現したジン(蒸留酒)「Nàdar」を発表した。えんどう豆を原料とし、700mlボトル1本あたり1.54kgの二酸化炭素を固定する。同商品の開発には、アバーティ大学およびジェームズハットン研究所が協力した。
ジンは従来、小麦、大麦、トウモロコシ等の穀物を蒸留し生成していたが、今回さやを除いて乾燥させたえんどう豆をひき、発酵させた後に蒸留。蒸留後の残留物は動物の餌にすることで、廃棄での二酸化炭素排出量も削減できた。
また、えんどう豆は、合成窒素肥料を利用せずとも栽培できるため、土壌や水、空気への環境負荷を回避。えんどう豆栽培後に他の作物を輪作する際にも、悪影響を残さないという。さらに気候変動、水質汚染、大気汚染、化石燃料の消費等、環境インパクト14項目中12項目で、えんどう豆を原料とするジンの方が従来品よりも高評価であったとした。
科学者の中には、今後アルコール原料にえんどう豆が利用されることで、大豆生産に伴う森林伐採等が懸念される南米からの大豆輸入が不要になるのではないかという声もある。
【参照ページ】ARBIKIE LAUNCHES WORLD’S FIRST ‘CLIMATE POSITIVE’ GIN MADE FROM PEAS
【画像】Arbikie
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