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【イギリス】環境庁、2050年水資源アクションプラン設定。気候変動と人口増加で危機感

 英環境庁(EA)は3月16日、2025年から2050年に向けてイングランド全域の水資源を確保する為の25年間の長期アクションプラン「National Framework for Water Resources」を発表した。今後、英環境・食糧・農村地域省や地方自治体等と協力をしながら、企業や政府に向けて取り組みを計画・実施するよう呼びかけていく。

 環境庁は、現状のままでは2025年から2050年の間で一日あたり340億l以上の水が追加で必要になると説明し、気候変動や人口増加による水資源危機を阻止する一環として同枠組みを打ち出した。EAはイングランドを5つの地域に分け(北部、西部、西部地方、東部、ロンドン含む南東部)、各地域が17の水道会社、業界規制当局、政府と共に協力をしながら、地域特有のニーズに合わせた計画を策定するよう命じた。

  • 2050年までに、一人当たり一日の水の平均使用量を110lに減らす
  • 各産業における水利用の効率化を改善・上昇させる
  • 2050年までに、水道会社と協力して水の漏洩率を半減させる
  • 貯水池、水の再利用スキーム、淡水化プラントなどの新しい供給の開発を行う
  • 地域の水輸送を利用し、給水作業を簡素化させる
  • 環境に悪影響な干ばつ対策には、水の使用を減らす

 なお現在のイングランドにおける一人当たりの一日平均水使用量は143l。枠組みの中には、多くの水資源を必要とする農業や発電産業が、気候変動によって影響を受ける可能性のある様々な課題、それらを克服する方法も提案されており、各地域は同枠組みに沿って2025年から25年間に渡る水資源の運用計画の詳細と共に、各産業の課題に対する解決手段をEAに提供していく。各地域はまず2020年7月に計画のドラフトを公表し、2023年9月に最終的な25年間アクションプランを公表する予定。公表された計画とその実施の進捗に関しては、EAが監視・監督していく。

 5つに分類された地域グループの中でも、ロンドンを含む南東地域が圧倒的に水の使用量が多く、全体の50%を占めている。なおこの枠組みは、EAの所掌であるイングランドのみを対象としており、スコットランド、北アイルランド、およびウェールズは含まれていない。ただし、ウェールズ政府とウェールズ自然保護機関は運営に携わっておりEAと協働していく。

【参照ページ】Preserving our water resources in a changing climate – industry and government tackle threat to future water supplies

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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