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【イギリス】投資運用業界、新型コロナで上場企業への要望を6つ発表。株主総会延期支持も

 英投資運用業界団体Investment Association(IA)は4月8日、英主要株式指数FTSE350採用企業の350社の取締役会議長に対し、新型コロナウイルス・パンデミックによる経済非常事態において、運用業界として英企業を支援していく姿勢を発表。その上で各社に要請する内容を伝える書簡を送付した。

 IAに加盟する運用会社の合計では、英上場企業の株式3分の1を持つほどの規模。今回IAは、株主として上場企業に対するスタンスを6つ伝えた。

 まず、今年の株主総会については、ガバナンス検討機関hartered Governance Instituteが3月27日に発表した開催ガイダンスへの支持をあらためて表明した。同ガイダンスは、英ビジネス・エネルギー・産業戦略省からの確認を取り付けた上で、今年の株主総会の延期やハイブリッド型の株主総会の開催を推奨する内容となっている。また、重要決議については、オンラインや委任状郵送での議決権行使に切り替えるよう伝えている。IAとしては、柔軟な株主総会の実施に向け協力するとし、企業には株主との緊密なコミュニケーションを求めた。

【参考】【日本】経産省、バーチャル株主総会開催の実施ガイド案発表。意見募集。会社法上の留意点を整理(2019年12月31日)

 2つ目は、年次決算報告書への対応。英金融当局のFCA(金融行為規制機構)は3月26日、新型コロナウイルスへの対策として、企業及び監査法人に時間的猶予を与えるため、年次報告書の発表の期限を2ヶ月間延期すると発表した。IAは、この方針への支持を明確に伝えた。

 3つ目は、エンゲージメント。IAは、取締役や経営陣が持続可能な未来に向け重要な課題に集中できるにように協力すると表明。そのため、今後数カ月間、株主とのオープン・ダイアログを続ける伝えた。

 4つ目は、配当。配当は、今期の配当が無配当になる可能性があることし理解を示しつつ、配当は年金生活者や機関投資家にとっての重要な収入源であるとに留意を促し、無配当にしたとしても配当再開を早期に実現するよう求めた。また配当方針の透明化も求めた。

 5つ目は、役員報酬。無配当や従業員給与を大幅に変更した場合には、役員報酬に適切に反映するよう求めた。

 6つ目は、追加資金調達。IAは、企業が危機を克服するために追加資金が必要なることを見越し、そのような対応への支持を表明。その際、英国財務報告評議会(FRC)の優先引受権グループを規定したガイドラインの遵守を要望した。また、現ガイドラインは対応に十分としつつも、同グループがガイドラインをさらに柔軟にする改訂を行う場合には支持すると発表した。

【参照ページ】INVESTORS STAND WITH UK PLC IN LETTER OF SUPPORT TO FTSE CHAIRS
【ガイダンス】AGMs and impact of Covid-19
【声明】Statement of Policy: Delaying annual company accounts during the coronavirus crisis

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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