
ノルウェー公的年金基金GPFGの運用を担うノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)は6月17日、世界中で増加するサステナビリティ関連株主提案に関する見解と提案をまとめたレポートを発表した。
NBIMは、2020年の株主総会シーズンで、187の株主提案に対し議決権を行使している。NBIMは今回、議決権行使に応じた多くの株主提案は熟慮の末に出された提案だったのに対し、中には本筋から逸脱したり、取締役会へのマイクロマネジメントを図ろうとする株主提案もあるとし、苦言を呈した。
(出所)NBIM
株主提案は近年大幅な増加傾向にあり、2005年の500件ほどから2019年には2,500件へと5倍にまで増えた。最近では中国での株主提案が非常に増えている。米国や欧州、台湾でも比較的多数の株主提案が提出されている。
(出所)NBIM
株主提案の中身では、取締役関連のものが約半数を占める一方、北米や日本では環境・社会に関する株主提案も増加してきている。株主提案提出の要件としては、欧州では5%以上の株式保有が必要だが、日本、米国、台湾等では1%以上で提出できるため、株主提案の増加要因ともなっている。
(出所)NBIM
環境・社会関連の株主提案の可決率は、依然として高くはないが、近年、賛成票を投じる率がじわじわと増加してきている。また、途中で撤回された株主提案も毎年100件ほど出ているが、多くは事前に取締役会側が株主提案に応じる形で、株主総会での採否が取り下げられたものが多い。そのため、撤回件数も株主側が勝利したものと言える。
NBIMは、サステナビリティ関連の株主提案を受け入れることは、企業の財務パフォーマンスを改善するという基本的に考え方を披露しつつ、株主提案の提出者には、企業の文脈を十分した内容を選び、さらに経営陣側に実行面でのフレキシビリティを与えるよう求めた。また、「one-size-fits-all」型のアプローチはうまく機能しないと言及。個別対応はコストが割高となることには理解を示しつつも、株主提案の質を上げることが重要と結論づけた。
【参照ページ】Voting on sustainability proposals
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