食品世界大手ネスレの北米飲料事業ネスレ・ウォーターズ・ノースアメリカ(NWNA)は7月21日、再生プラスチック素材(rPET)を100%活用したペットボトルの採用商品ブランドを大幅に拡充したと発表した。
同社は2019年6月、主力商品「ポーランド・スプリング」で2021年から100%再生ペットボトルに転換すると発表。これに加え、今回の発表では、「Ozarka」「Deer Park」「Zephyrhills」の3ブランドも同様に100%再生ペットボトルに転換すると発表した。使用するrPETは、リサイクル可能素材にもなっている。
【参考】【アメリカ】ネスレ、主力商品「ポーランド・スプリング」で2021年から100%再生ペットボトルに転換(2019年6月8日)
同社は、米国内販売分の取扱商品のペットボトル全体に対し、2025年までにrPETの使用率を50%、2021年までに25%にまで引き上げる目標を定めている。2019年の実績は16.5%で、発表済の4ブランドでの切替により約33%に到達するという。
同社は、リサイクルした再生素材を活用することで二酸化炭素排出量を削減できるだけでなく、米国内でリサイクル雇用を75.7万人分創出できることも強調した。
同社は、消費者に価値を訴求するため、切り替え対象の4ブランドでは、包装ラベルに100%再生素材であり、リサイクル可能素材であることを示すメッセージを出す。さらにOzarkaでは、TVCMを含めた広告も出す。ラベルにはQRコードを貼り、水源に関する情報を読み取れるようにもした。
同社は今回の発表の中で、回収された飲料ペットボトルのうち、実際にペットボトルにリサイクルされているのはわずか30%未満で、その他は、食品のような高い衛生基準を要しないカーペットや繊維素材などにダウンサイクル型のリサイクルとなっていると指摘。同社としては、ペットボトルをペットボトルにリサイクルしていく完全なサイクルを実現するため、産業界、NGO、政府、消費者と協働していくことを誓った。
【参照ページ】Nestlé Waters North America Expands Use of 100% Recycled Plastic (rPET) in Three Additional Brands, Doubles rPET Use across U.S. Domestic Portfolio
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