化学世界大手独BASFは9月1日、廃タイヤの熱分解油化専業のハンガリー大手New Energyから熱分解油を毎年4,000t調達する契約を締結した。再生素材として用い、サーキュラーエコノミー化を実現する。
廃タイヤを熱分解油化するケミカルリサイクル技術は、従来から研究が進められていたが、再生素材としての品質に課題があり、実用化は進んでいなかった。BASFは、廃プラスチックをリサイクルするサーキュラーエコノミー・プロジェクト「ChemCycling」を2018年に開始。New Energyからの熱分解油でも実証試験をすでに実施した結果、化成品原料としての活用に成功。それを踏まえ、今回、継続的な調達契約を締結した。
調達した熱分解油は、ルートウィヒスハーフェンにあるBASFの統合生産拠点(フェアブント)で原料として用いる。それにより、化石燃料由来のバージンオイルの使用量を削減できる。再生原料を用いた製品は「Ccycled」ブランドで、自動車部品等の高機能素材として展開する。Ccycledは、原油を用いた従来型の素材と同等の機能を持ち、さらにリサイクル証明では、マスバランス・アプローチを用いた第三者証明も取得していく。
【参照ページ】BASF signs agreements with New Energy for uptake of pyrolysis oil derived from waste tires and for a joint feasibility study
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