小売世界大手米ウォルーマートは9月21日、サステナビリティ戦略をさらに加速させ、「リジェネラティブ企業」になると宣言した。環境負荷をゼロにするだけでなく、事業を通じてサプライチェーン全体で環境インパクトをプラスに転じる方向に舵を切る。
今回の声明では、エネルギー分野では、自社でのグローバルでの二酸化炭素排出量を、2040年までにカーボンオフセットを用いずにゼロ(カーボンニュートラル)にすることを明らかにした。そのために、2035年までに、自社施設に必要な電力を100%太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーに切り替えるとともに、2040年までに全ての社用車や輸送トラックを電気自動車(EV)に切り替える。また、冷蔵庫や、店舗やデータセンター、配送センター等での暖房設備も2040年までに低炭素型のものに切り替える。
さらに同社は、今後40年間で動物の個体数が60%以上減少し、今後50年間でアマゾンの熱帯雨林の5分の1が消失するという予測があることにも触れ、自然資本を重視するリジェネラティブ・アプローチは、自然資源と気候変動の双方の観点から重要と指摘。そのため、同社とウォルマート財団は、2030年までに5,000万エーカー(約20万km2)以上の土地と、100万平方マイル(約260万km2)以上の海洋を自然保護地区とすると宣言した。
自然保護区の具体策では、同社が米国で農地等で開発する面積と同量以上の土地を自然保護地区とする。また、リジェネラティブ農業、持続可能な漁業マネジメント、森林保護・再生を採用していく。さらに作物栽培の現地でサプライヤーが農法を転換していくための投資も実施していく。
【参照ページ】Walmart sets goal to become a regenerative company
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