韓国の文在寅大統領は1月4日、2029年までに全てのディーゼル車両を廃止し、現代ロテムが開発した新型高速電車車両「KTX-Eum」に切り替えると発表した。これにより二酸化炭素排出量を30%削減できるという。
韓国の国営鉄道・韓国高速鉄道(KTX)では、まだディーゼル車両が多く走行しており、2019年だけで二酸化炭素排出量を23.5万t排出。KTX-Eumに切り替えることで毎年9万tを削減できる計算となる。「Eum」は 韓国語で「つながり」の意味。
KTX-Eumは、同日にソウル特別市の清凉里駅から慶尚北道の安東市までを結ぶ路線で初導入された。これまで高速鉄道が導入されていなかった路線のため、約3.5時間かかっていた清凉里-安東間が約2時間にまで短縮された。導入されたのは6両編成で5本。地方の経済活性化も期待されている模様。
韓国は2004年、世界で5番目に高速鉄道を導入。2007年からは高速鉄道と線路を韓国独自の技術で開発し始め、ようやく今回、国内技術のみで動力分散方式の高速鉄道の運行という念願を叶えた。最高速度は時速260kmで、現在のディーゼル車両の300kmよりも若干スピードが落ちる。
今回に同大統領は、首都圏広域急行鉄道「GTX」等の鉄道網の整備に対し、2025年までにさらに70兆ウォンを投資すると発表。ソウルと周辺主要都市間の所要時間を3時間に、ソウル首都圏の通勤時間を約30分にまで下げるとの意気込みを見せた。
【参照ページ】Remarks by President Moon Jae-in at Ceremony to Inaugurate Low-Carbon, Eco-Friendly High-Speed Train
【画像】AJU Business Daily
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