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【国際】UNEP FIのブルーファイナンス・イニシアチブ、現状レポート発表。金融機関のアクション拡大必要

 国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は2月2日、ブルーエコノミーと呼ばれる海洋経済分野への投融資及び保険引受に関する現状を分析したレポートを発表した。UNEP FI加盟金融機関に対し実施したアンケート調査からは、多くの金融機関でブルーエコノミーでのサステナブルファイナンスが未実施であることがわかった。

 ブルーエコノミーは、海洋資源を活用した事業活動の総称で、漁業、海運、港湾、洋上風力発電、海底資源採掘、観光等が含まれる。ブルーエコノミーの分野では、欧州委員会等が2018年に「Sustainable Blue Economy Finance Principles(ブルーファイナンス原則)」を発表。その後、UNEP FIが賛同し、同原則を推進するための「Sustainable Blue Economy Finance Initiative(ブルーファイナンス・イニシアチブ)」を、欧州委員会、欧州投資銀行(EIB)、世界自然保護基金(WWF)、世界資源研究所(WRI)の協力を得て展開している。

【参考】【国際】EIBやWWF等、海洋保護のためのブルーファイナンス原則発足。署名機関募る(2018年3月13日)

 ブルーファイナンス・イニシアチブの現在の署名機関は、世界銀行、アジア開発銀行(ADB)、AVIVA Investors、Mirova、ロックフェラー・アセット・マネジメント、ウィリス・タワーズ・ワトソン、ストアブランド等の他、青島銀行、興業銀行、福建海峡銀行、南方基金という中国の金融機関が目立つ。また署名前の準備中の「会員」ステータス機関には、BNPパリバ、ラボバンク、欧州復興開発銀行(EBRD)等がある。一方、署名機関と会員の双方で、日本企業は参加していない。

 今回のレポートは、スウェーデン政府が拠出。すでに存在しているブルーエコノミー関連のイニシアチブの関係性を整理。その中には、EUタクソノミー、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)等も含まれている。

 UNEP FIの署名機関へのアンケートでは、「持続可能なブルーエコノミー」という単語を知り、アクションを始めている金融機関が23%ある一方、単語を知りながら何も動いていないところが54%と大半を占めた。反面、完全に事業の中に組み入れたところも15%あった。
 
 同レポートでは、提言もまとめており、まずは既存のイニシアチブやガイドラインを十分活用することを優先した上で、不足してる部分については新たなガイダンスも必要とした。またガイダンスは広く金融機関全体で活用できるものを目指すべきとした。

【参照ページ】UNEP FI LAUNCHES NEW REPORT MAPPING THE STATE OF OCEAN FINANCE

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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