国際環境NGOグリーンピースの東アジア支部グリーンピース・イーストアジアは4月21日、中国のIT大手の気候変動緩和ランキングの2021年結果を発表した。同ランキング発表は今年で2年目。今年はクラウドサービス部門でテンセントが首位だった。
同ランキングの評価手法は、再生可能エネルギー実績40%、エネルギー透明性が25%、省エネ・二酸化炭素排出量削減が25%、政府や業界へのアドボカシーが10%の4つの観点で評価される。前年度は、透明性、省エネ・削減、アドボカシーの3つが20%ずつだったが、今回はウエイトが変更となった。また部門は、「クラウドサービス部門」と「データセンター部門」にわけられている。
クラウドサービス部門の順位は、テンセント、華為技術(ファーウェイ)、百度、アリババ、JD.com(京東商城)、Kingsoft、Inspur、UCloud、Wangsu Science & Technologyの順。再生可能エネルギー実績だけでは、百度が1位で、テンセントが2位。テンセントは省エネ・削減の項目で圧倒的な首位となり、総合首位となった。前年1位のアリババは、4位に大きく後退した。
一方、データセンター部門の順位は、Chindata Group、チャイナモバイル(中国移動通信)、AtHub、21 Vianet、チャイナユニコム(中国聯合通信)、GDS、チャイナテレコム(中国電信)、Dr. Peng等の順。Chindata Groupが、圧倒的な再生可能エネルギー実績で総合首位となった。
中国では、クラウド型のITサービスが大きく成長しており、新型コロナウイルス禍の2020年でも、世界全体のIaaSの市場規模の伸長率が24.1%の中、中国市場は49.7%の成長を記録。IaaSの世界市場シェアは、アマゾンのAWSが46.8%、マイクロソフトが14.2%の中、アリババが7.6%にまで食い込んでいる。グーグルは4.8%、IBMが3.7%。中国市場だけで見れば、アリババが40.6%、ファーウェイ11.0%、テンセント11.0%、チャイナテレコム8.7%、AWSが6.0%の順。中国勢が圧倒的に強い。
【参照ページ】Tencent beats out Alibaba, Baidu in Greenpeace’s China tech industry ranking
【参照ページ】Greenpeace releases first-ever clean energy scorecard for China’s tech industry
【参照ページ】IDC:中国公有云服务市场增长领跑全球
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