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【パレスチナ】ベン&ジェリーズ、パレスチナ自治区でのライセンス契約を2022年で停止。NGO等の不買運動を受け

 消費財世界大手英ユニリーバ傘下のアイスクリーム大手米ベン&ジェリーズは7月19日、イスラエルによるパレスチナ自治区入植問題を理由に、パレスチナ自治区での同ブランドアイスクリーム製造とのライセンス契約を、2022年末以降更新しないと発表した。パレスチナ自治区でのライセンスは更新しないものの、イスラエルでのライセンスは別契約となっているため、今後も継続する。

 イスラエルのナフタリ・ベネット首相は、反イスラエルの姿勢として、同社の声明を強く批判。政治的にリベラルな立場をとってきた同ブランドの姿勢の一貫性と、政治的問題を抱える国での事業展開とで揺れる大きな問題となっている。

 同社の声明の背景には、パレスチナ問題におけるパレスチナ人擁護アドボカシー「Vermonters for Justice in Palestine(VTJP)」および「Decolonize Burlington」等による同ブランドに対する抗議活動がある。同社は、気候変動やアフリカ系米国人への人種差別問題を喚起する「Black Lives Matter」等の社会課題に取り組んできたにも関わらず、パレスチナ問題に明確なアクションを起こさないとして、長きにわたり抗議を受けていた。

 Decolonize Burlingtonは5月12日、同社に対する不買運動を呼びかける声明をインスタグラムに投稿。さらにVTJPは5月15日、ベン&ジェリーズのマシュー・マッカーシーCEOおよびグローバル・ソーシャル・ミッション・オフィサーを務めるデイヴ・ラパポート氏に対し、抗議声明のメールを送付していた。

 パレスチナ入植問題については、機関投資家からも新たなアクションが出てきている。5月22日には、ノルウェー公的年金基金GPFGの運用を担うノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)の理事会が、ミャンマー問題とパレスチナ問題を理由に、3社の投資除外を決定済み。今回ベン&ジェリーズだけでなく、親会社のユニリーバからも、同地域での契約停止に関する声明が発表されており、同社としても事態を重く捉えていると見られる。

【参考】【ノルウェー】GPFG、ミャンマー労働権違反で福島県のハニーズホールディングスを投資除外(2021年5月22日)

【参照ページ】Unilever statement on Ben & Jerry's decision
【参照ページ】Ben & Jerry’s Will End Sales of Our Ice Cream in the Occupied Palestinian Territory
【参照ページ】Vermonters for Justice in Palestine

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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