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【アメリカ】石油ガス業界、2020年に11億米ドルのフェイスブック広告出稿。広告媒体の透明性求める動き

 英気候変動シンクタンクInfluenceMapは8月4日、石油・ガス関連機関が、2020年に気候変動関連で出稿したフェイスブック広告の動向を分析したレポートを発表した。出稿は、バイデン大統領が大統領選挙での民主党候補として気候変動対策計画を発表した2020年7月から急増し、選挙日の11月まで続いたことことがわかった。

 今回の分析では、企業、業界団体、利益団体の3者を対象とした。企業では、エクソンモービル、コノコフィリップス、BP、エンブリッジ、フィリップス66、エナジー・トランスファー等が対象。業界団体では、米国石油協会(API)、テキサス石油ガス協会、ニューメキシコ石油ガス協会、米国ガス協会が対象。利益団体では、ワン・アラスカ、Texans for Natural Gas、Partnership for Energy Progress、Coloradans for Responsible Energy Development、Californians for Energy Independence、Alliance for Michigan Power、American Energy Alliance、Great Lakes Michigan Jobs、Californians for Affordable and Reliable Energyが対象となった。

 2020年の出稿回数は、25,174広告で、広告費は960万米ドル(約11億円)。インプレッション数は4億3,100万にものぼった。期間別では、2020年6月までは週間概ね2万米ドル未満だった広告費が、7月からは6万米ドル以上へと急増。1週間で10万米ドルを超えた週もあった。広告費は、米国石油連盟が297万米ドル、エクソンモービルが504万米ドルで、抜きん出て多かった。インプレッション数では、テキサス州とアラスカ州が特に多かった。

 広告メッセージは主に4つの分類される。

  • 石油ガス業界は気候変動ソリューションの一部:出稿数12,140回、広告費190万米ドル、インプレッション数1.22億
  • 石油とガスは現実的に重要:出稿数7,749回、広告費440万米ドル、インプレッション数1.75億回
  • 石油とガスは地域に貢献:出稿数5,542回、広告費260万米ドル、インプレッション数1.35億回
  • 石油とガスはエネルギー自給で重要:出稿数2,904回、広告費150万米ドル、インプレッション数5,600万回

 今回のレポートでは、広告プラットフォーム側の透明性向上にも言及。フェイスブック、ツイッター、アルファベット等の広告プラットフォーマーに対し、広告データを分析しやすくする透明性の向上を求めた。またフェイスブックに対し、今後も化石燃料関連のプロモーション広告を掲載し続けるか否かの広告ポリシーの判断も求めた。

【参照ページ】Pro-fossil Fuel Facebook Ads Viewed at Least 431 Million Times in One Year

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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