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【国際】機関投資家団体CA100+、鉄鋼業界と食品業界へのカーボンニューラル勧告文書公表

 機関投資家の気候変動アクション・イニシアチブClimate Action 100+(CA100+)は8月24日、1.5℃目標と整合性のあるロードマップに向け、鉄鋼業界と食品業界向けの期待事項を発表した。同イニシアチブは、すでに航空業界向けの期待事項は公表済み。

【参考】【国際】機関投資家団体CA100+、航空業界のカーボンニュートラルに向けセクター提言レポート公表(2021年1月28日)

 今回のレポートは、Climate Action 100+が2020年12月に発表した「Climate Action 100+ ネットゼロ企業ベンチマーク」を基に、各業界向けのカーボンニュートラル期待を作成する「グローバル・セクター戦略」作業の一環。鉄鋼業界向けはIIGCC、食品業界向けは国連責任投資原則(PRI)とCeresが主導した。Climate Action 100+の現在の署名機関数は615。運用資産総額は55兆米ドル(約6,100兆円)。今後も、電力、トラック、資源採掘での期待事項作成が決まっている。

【参考】【国際】機関投資家団体CA100+、企業のカーボンニュートラル評価ベンチマーク発表。日本・中国企業でも進展あり(2020年12月28日)

 鉄鋼業界向けには、2022年末までに炭素回収・利用・貯留(CCUS)や水素還元製鉄の導入するスケールを示した情報開示を要求。また、今後の設備投資でも、低炭素製鉄技術への投資計画の策定や、排出量を削減できない新規生産設備への投資を禁止する等の整合性も求めた。政策に関しても、カーボンプライシング、EUの国境炭素税、研究開発資金等に関して、トランジションを促進する政策的立場を明確にすることを求めた。

 食品業界向けには、サプライチェーンでの気候変動対策を経営や調達方針に導入することや、原材料生産者に対し気候変動緩和を導入するためのインセンティブ付を求めた。設備投資、製品開発、研究開発での1.5℃シナリオとの整合性、事業活動、流通、サプライチェーンで再生可能なエネルギー活用と輸送への移行、排出量と食品ロスを削減するための加工・製造・包装方法の改善等も要求。同業他社、サプライヤー、政府との連携も求めた。

 さらに、Climate Action 100+は、関連産業である種子、合成肥料、農薬、農業機械、農機具の生産企業や、農家や畜産家に資金を提供している銀行に対しても、機関投資家が積極的にエンゲージメントするよう促した。

【参照ページ】CLIMATE ACTION 100+ SETS NEW DECARBONISATION EXPECTATIONS FOR FOOD AND BEVERAGE INDUSTRY IN LINE WITH PARIS AGREEMENT GOALS
【参照ページ】Initiative supported by investors representing USD $55 trillion sets decarbonisation expectations for steel industry in line with IEA 2050 scenario

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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