国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は9月24日、中国でのグリーン資産担保証券(ABS)の市場動向を分析したレポートを発表した。英国政府の気候変動トランジション促進プログラム「UK Pact」の中国支部が作成に協力した。
中国のABS市場は、2005年に初のディールが行われて以来、アジア最大、世界第2位にまで成長。また、裏付け資産をグリーンデットを担保資産とするグリーンABS市場は、中国では2016年に初組成され、その後、グリーンボンド市場の深化に伴い、過去3年間で急成長。2020年末の時点で、85件のABS取引があり、その総額は1,150億人民元(約1.9兆円)にまで達した。
グリーンABSの割合では、2016年には、グリーンボンド発行総額の1.7%だったが、2020年には11%にまで伸長。しかし、それでもまだ成長の可能性は大きい。グリーンABSの発行は、北京市、広東省、江蘇省が上位を占め、合計で中国のグリーンABS発行総量の約60%を占めている。
グリーンABSは、米国市場で先行しており、大半が米国市場での発行。欧州市場では、過去2年間、グリーン証券化は住宅ローン担保証券(RMBS)の発行が中心で、発行量全体の約60%を占めている。ABSとCDO/CLOが各々18%でそれに続いている。
2020年末までに発行された中国のグリーンABSのトランシェのうち、49%が1年から5年の年限で、最大のカテゴリーを占めている。発行は、グリーンASBの案件は、国営企業が多く、中国市場のグリーンABSの大部分は高い信用格付を取得。格付けを受けたABSのうち、最大78%がAAA評価。
【参照ページ】Climate Bonds launches China Green Securitization State of the Market 2020 report
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