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【日本】DSMと日本精工、バイオプラスチックの耐熱樹脂保持器を開発。自動車や家電向け

 日本精工(NSK)は9月27日、オランダ化学大手DSMのバイオプラスチックを原料とし、転がり軸受⽤耐熱樹脂保持器を世界で初めて開発したと発表した。DSMが開発したトウゴマ等の植物由来の高性能ポリアミド「EcoPaXX B-MB PA410」を日本精工が採用した。

 DSMの⾼性能ポリアミド「PA410」は、トウゴマ等の植物由来のモノマー(化学基礎原料)を重合原料としている。70%が植物由来の「EcoPaXX」と、100%が植物由来の「EcoPaXX B-MB」があり、今回日本精工は「EcoPaXX B-MB」を採用した。

 EcoPaXXシリーズは、耐衝撃性、耐クリープ性、剛性等の特性に優れ、従来の耐熱樹脂保持器「PA66」と同等以上の性能を発揮するという。また、PA66から、EcoPaXX B-MB PA410への転換で、ライフサイクル全体で削減できる二酸化炭素排出量は91%。樹脂1kg当たり二酸化炭素排出量を5.9kg削減できる。さらに、EcoPaXX B-MB PA410は、第三者機関による検証により、原材料入手から製品出荷まで100%バイオベースの認定を受けている。

 日本精工は、従来の100%バイオマスプラスチックの課題となっていた耐熱性を高め、120℃レベルの高温環境下で使用できるようにした。NSKは、2022年に自動車や家電向けに導入し、その後も用途拡大を目指す。

 日本精工は、今回の保持器の開発で、同社独自の開発手法「リアルデジタルツイン」を活用。従来の3分の1にまで開発期間を短縮した。リアルデジタルツインは、現象の内部を詳細に観察し、カラクリの推理、モデル化を通じ本質を理解することで、既成概念を打ち破るソリューションを発想するというもの。まず、解析技術を駆使し、最適な射出成形条件や軸受回転時の負荷を予測。その後、解析結果を元に樹脂保持器を試作、軸受回転時の挙動を可視化・評価した。

【参照ページ】世界初、転がり軸受用「バイオマスプラスチック保持器」を開発

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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