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【国際】「2100年に2.7℃気温上昇ペース」。UNEP2021年排出ギャップ報告書

 国連環境計画(UNEP)は10月26日、二酸化炭素排出量の削減目標と現状のギャップを示す「排出ギャップ報告書(Emissions Gap Report)」の2021年版を発表した。UNEPは、各国の削減目標を分析し、毎年同報告書を発表。今回で12年目。

 今年の報告書では、各国政府の政策強化により、2100年時点の気温上昇が、前年の3.2上昇ペースから2.7度上昇ペースに下がったと分析。しかし、1.5℃目標に対しては、1.2℃分も超過する状況と警告。実効的に迅速に政策を導入すれば、2.2℃上昇にまで抑えることが可能だが、多くの国では2030年以降に下げる道筋を描いていると批判した。

 同報告書によると、2021年の排出量は、土地利用変化(LUC)分も含めて、60Gtに迫る勢い。二酸化炭素だけで33Gtに達する見通し。2℃目標を達成するためには、2030年に13Gt分を削減、1.5℃目標では半減しなければならない。


(出所)UNEP

 UNEPの発表では、同報告書作成時点では、世界136ヶ国が2050年頃までのカーボンニュートラルを宣言。一方、実際に、パリ協定が定める国別削減目標(NDC)としての提出や、法制化や政策文書にカーボンニュートラルを盛り込んでいる国は、49ヶ国及びEUにとどまる。世界の排出量では約57%、GDPでは約60%を占めるが、より多くの国が目標を公式化する必要があるとした。


(出所)UNEP

 今回のレポートでは、メタンガスの排出量にも着目。無償または低コストの技術的対策だけでも、人為的なメタンの排出量を年間約20%削減することができ、さらに対策を強化すれば45%削減が見通せるとアクションを求めた。

 同報告書では、新型コロナウイルス・パンデミックにより、2020年の排出量は二酸化炭素で5.4%減少したが、2021年には2019年をやや下回る程度にまで増えてしまっており、グリーンリカバリーの機会をほとんど失したと言及した。

【参照ページ】Updated climate commitments ahead of COP26 summit fall far short, but net-zero pledges provide hope

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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