九州電力は6月15日、千葉県袖ケ浦市の出光興産所有地での天然ガス火力発電所建設プロジェクトから事業撤退すると発表した。燃料市場、電力市場を含め当該プロジェクトを取り巻く諸情勢を総合的に判断した結果と伝えた。
同社は、2019年9月に東京ガスと折半合弁で千葉袖ケ浦パワーを設立。資本金は総額で1億円だった。ガスタービンコンバインドサイクル方式で、設備容量は2GW。
同発電は、2015年に石炭火力発電プロジェクトとして発足。2019年1月に出光興産が先に事業撤退していた。その後、天然ガス火力発電プロジェクトの計画変更され、2028年の運転開始が見込まれる中での九州電力の撤退となった。一方、東京ガスは、九州電力撤退後も事業を継続すると発表した。
今回の撤退を受け、長年反対活動を続けてきた環境NGO気候ネットワーク、Friends of the Earth(FoE)Japan、石炭火力を考える東京湾の会、袖ケ浦市民が望む政策研究会は歓迎の声明を発表した。
一方、九州電力は6月10日、NTTアノードエナジー及び三菱商事とともに、再生可能エネルギーの活用及び導入の促進に向け、系統用蓄電池を活用して太陽光発電の出力制御量を低減させる共同事業の検討を発表した。出力制限時にバッテリーで蓄電し、電力安定供給に向ける試み。
【参照ページ】千葉県袖ケ浦市におけるLNG火力発電所共同開発検討からの撤退について
【参照ページ】千葉県袖ケ浦市におけるLNG火力発電所の検討継続について
【参照ページ】【共同声明】千葉袖ケ浦のLNG火力建設計画から九州電力が撤退 ~気候危機回避のため東京ガスは事業計画から撤退を~
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