化粧品世界大手仏ロレアルは7月22日、中国本土、日本、韓国、香港、台湾事業におけるスコープ1及びスコープ2でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を達成したと発表した。同地域の全運営拠点、工場、配送センター、オフィス、リサーチ&イノベーションセンターが対象。
同社は、2050年までにスコープ3を含むバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成が目標。中間目標として2030年までに二酸化炭素排出量を2016年比25%削減を掲げている。今回のアクションもその一環。
中国本土では、2019年にカーボンニュートラルを達成済み。今回、日本拠点が7月にカーボンニュートラルを達成したことで、同社北アジア地域全体でのカーボンニュートラルが実現。北アジア地域では、日本拠点の達成が最後だった。
再生可能エネルギーへの転換では、電力購入に加え、オンサイト発電も実施。中国本土及び韓国では、同社敷地内に太陽光発電を設置した。中国・蘇州の美容品工場では、2015年からオンサイト発電で年間120万kWhを供給。また同地域の同社物流センターでは、2019年から100%オンサイト発電で年間4.4MkWhの電力需要を賄っている。
また同社は、敷地内に熱電併給システム(CHP)も構築。バイオガス利用による蒸気、電気、熱生産を行っている。バイオガスは、中国・蘇州でのバイオマスエネルギープロジェクトで、厨房や造園の廃棄物を原料としている。
電力購入では、中国本土の宜昌天命工場で、2018年から100%水力発電を使用。オフィスやキャンパスでは、同国江蘇省での再生可能エネルギープロジェクトと提携した。韓国では、2021年に同国RE100制度へ参画。同国の全オフィスと物流センターで使用する電力ついて、韓国電力公社(KEPCO)から再生可能エネルギーの認定を受けた。
台湾では、自治体や入居ビルオーナーとの電力購入契約を通じ、再生可能エネルギーへの転換を進め、2021年後半にカーボンニュートラルを達成した。香港では、LED照明の導入等による省エネに加え、オフィス用電力を地域の再生可能エネルギーに切り替えることで、2020年にカーボンニュートラルを達成した。
日本では、御殿場の工場に再生可能エネルギーを使用した電気ボイラーを新設。グリーン電力・熱証書の購入を通じ、リサーチ&イノベーションセンター、オフィス、工場でのカーボンニュートラルを達成した。
【参照ページ】L'Oréal North Asia zone achieves carbon neutrality across all sites
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