米NGOの民主主義と技術のためのセンター(CDT)は7月19日、中絶サービスを求める人々のプライバシーと情報へのアクセスを保護する方法を検討するためのマルチステークホルダー型イニシアチブを発足した。IT企業、大学、NGO等が参画した。
今回のイニシアチブ発足の背景は、米連邦最高裁判所が6月、女性の人工妊娠中絶権を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を破棄し、人工中絶を禁止した2018年制定のミシシッピ州法は合憲との判決を下したこと。これにより、プライバシー、データ保護、コンテンツモデレーションに関する複雑な問題が発生しており、企業が中絶サービスを求めるユーザーの個人情報保護のために取れる具体的な手順や、オンライン情報の配信の在り方を検討することが狙い。
【参考】【アメリカ】連邦最高裁判決で民主・共和の対立激化。中絶、銃規制、環境規制巡り(2022年7月3日)
同タスクフォースに加盟したのは、Leadership Conference on Civil and Human Rights、ACLU、Brennan Center for Justice、Electronic Frontier Foundation等のNGOや、中絶人権、健康データのプライバシー、法執行、市民権等の分野の専門家ら。企業については、名前を伏せている。
同タスクフォースは今後、中絶の権利を守るために取りうる施策について活発な議論をしていくとしている。
【参考】【アメリカ】企業CEO180人、米国複数州での中絶禁止の動きに反対の意見広告掲載。人材戦略に悪影響(2019年6月14日)
【参照ページ】New CDT Task Force Convenes Tech Companies, Scholars, Advocates to Protect Reproductive Health Information
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