武田薬品工業は8月23日、同社デング熱ワクチン「QDENGA」が、インドネシア国家医薬品食品管理庁(BPOM)から、4種すべてのデングウイルス血清型により引き起こされるデング熱の予防目的で、6歳から45歳を接種対象として承認されたと発表した。これで、インドネシアで承認された唯一のデング熱ワクチンが誕生した。
デング熱は、蚊媒介感染症で、世界保健機関(WHO)は2019年のグローバルヘルスに対する10の脅威の1つにデング熱を挙げている。デング熱は、主にネッタイシマカ、および比較的低い割合でヒトスジシマカによって媒介。4種のウイルス血清型すべてがデング熱または重症型デング出血熱を引き起こす可能性がある。現在、世界の人口の約半分がデング熱の脅威にさらされており、世界全体で約3.9億人が感染。毎年20,000人が死亡している。
近年、インドネシアには、東南アジアのデング熱感染者のほぼ半数が集中。世界でも最も高いレベルの感染に苦しんでいる。2022年上半期だけでもインドネシアではデング熱の感染者が63,000人を超え、34州の455都市で600人近くが死亡したと報告されている。
武田薬品工業は、ワクチンの開発に力を入れており、QDENGAは、武田薬品工業が日本国外で販売する初のワクチンとなる。承認されたのもインドネシアが初。今回の承認は、アジア及び中南米のデング熱流行地域に住む4歳から16歳の健康な小児・若年層被験者20,000人以上を対象に、進行中のグローバル臨床フェーズ3試験である「TIDES試験」のワクチン接種後3年間の結果に基づくもの。
同社は目下、EUでの承認、またEU-M4all(旧称:Article 58)制度を通じたEU域外のデング熱流行国での承認に向け、規制当局の審査を受けている。
【参照ページ】QDENGA® ▼(4価弱毒生デング熱ワクチン)のインドネシアにおける承認取得について
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