Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【日本】デジタルグリッド、FIP制度活用の非FIT非化石証書直接取引サービス開始。ソニーが第1号

 デジタルグリッドは9月15日、FIP制度を活用したバーチャルPPAで、追加性のある非FIT非化石証書の直接取引ができるサービス「Green Purchase Agreement(GPA)」を開発。サービス提供を開始したと発表した。第1号でソニーグループが取引開始を決めた。

 GPAでは、追加性のある再エネから創出される非FIT非化石証書を、需要家がFIP認定事業者から直接購入する仕組み。同社では、2022年4月以降に運転開始した「新設の再生可能エネルギー発電設備から創出される環境価値」を、「追加性のある再生可能エネルギー」と定義。また非FIT非化石証書はRE100の要件を満たす。

 GPAでは、2022年4月に制度開始したFIP(フィード・イン・プレミアム)の仕組みを活用。FIPでは、政府からの補助額が一定で、電力買取価格は市場価格や実際の契約価格によって変動する。これにより、需要家及び発電側の双方で、価格の変動リスクが発生。加えて、会計処理でもデリバティブ取引に該当し、特別な取引ライセンスの必要性も指摘されていた。

 そこでGPAでは、JEPX価格が指定価格以上の場合は、非FIT非化石証書の価格を実質0円で提供。一方、JEPX価格が指定価格未満の場合は、同社が運営する日本初の民間電力取引所「デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)」を通じて電力を供給。これにより、需要家は、非FIT非化石証書を含めた電気料金を安価に抑えることができる。双方の期間を通じて、非FIT非化石証書を含めた電気料金を平準化できる。また、事前に非FIT非化石証書を創出する再生可能エネルギー発電事業者と長期相対契約も締結するため、安定調達も可能となる。

 さらに、経済産業省からは、デリバティブに該当しないとの見解も取得した。同スキームでは、非FIT非化石証書のみの取引を行うため、電気取引に関しては、需要家は既存の小売電気事業者との小売供給契約を切り替える必要がない。

 一方、発電事業者にとっては、電力市場価格が高いときには非FIT非化石証書の販売価格を抑制し、反対に電力市場価格が低いときには非FIT非化石証書の販売価格をあげることで、非FIT非化石証書含めた売電収入を実質的に固定化できるメリットがある。さらに同スキームを活用することで、AIによる発電予測や需給管理、精算等の煩雑な業務を、デジタルグリッドのサービスで一元管理できる。

 今回、活用第1号のソニーグループは、愛知県にあるソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズの幸田サイトで、同スキームを活用し、非FIT非化石証書の調達を進める。契約した事業者は、FIP認定事業者の合同会社OTSで、太陽光発電の設備容量は2MW。

【参照ページ】FIP制度を活用したバーチャルPPAによる環境価値取引プラットフォームのサービス提供を開始

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。