欧州委員会は3月1日、運転免許規則を改正する政策を発表した。今後、欧州議会とEU理事会との協議に入る。世界初のデジタル運転免許証や、運転免許取得制度の引き下げも盛り込んだ。
欧州委員会は、2050年までに交通事故の死亡者・重症者をゼロにする「ビジョン・ゼロ」を掲げており、今回のEU規則改正もその一環。まず、EU加盟国間での運転免許証取得手続を簡素化するために、世界初のデジタル運転免許証の導入を提案。すべての手続きをオンライン化することで、運転免許証の発行、交換、更新が簡素化され、スマートフォン等のデジタルデバイスからもアクセスが可能になる。交通安全基準が同等のEU域外の国民でも取得できるようにする。
また、ドライバー不足への対策として、運転免許証の取得下限年齢を17歳に引き下げる。但し、17歳では運転免許証を持っている人が同行することが条件。18歳の誕生日を迎えると自動的に単独運転が可能になる。飲酒運転に対するゼロ・トレランス・ルールも導入する。
講習では、ゼロエミッション車や自動運転に関する内容も追加する。電気自動車(EV)は重量が重くことの運転への影響や、二酸化炭素排出量に関する内容も教える。
さらに、加盟国間での犯罪捜査の連携を強化するため、EU加盟国が相互に免許登録データにアクセスできるようにする。いずれかの加盟国で免許取消処分を受けた場合に、他の加盟国でも取消処分となるルールも導入する。
【参照ページ】Road safety: Commission proposes updated requirements for driving licences and better cross-border enforcement of road traffic rules
【参照ページ】Road safety in the EU: fatalities below pre-pandemic levels but progress remains too slow
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら